さらに、菅氏の少年時代について目を引いたのは「菅は子供にしてはめずらしい釣り道楽だった」という点。立派な釣竿を持っていたという幼馴染の証言が。
「そんなのを持っているのは、釣りを商いにしている人か、本当に道楽でやる人くらいでした。」(P90)
豪華な道具で釣りを楽しんでいた菅少年。ついには「秋田県雄勝郡西成瀬村出身の矢口高雄原作の『釣りキチ三平』のモデルではないかともいわれる」(P89)。
菅義偉=釣りキチ三平説!
信じるか信じないかはあなた次第だが、ゴキゲンな少年時代の様子はうかがえる。
もちろん上京後からここまでの道のりは今の政界においてはたたき上げであることは間違いない。しかし菅氏の言う「自助・共助・公助」にはザワザワする。自助がまっ先にある。自分の努力で這い上がった菅氏からすれば自己責任は当たり前なのかもしれない。
勝ち残った者だけが名乗れる「雑草」「たたき上げ」「苦労人」
スポーツ報知の野球コラム「仙ペン」(9月3日)は、
《「雑草」とか「たたき上げ」とか「苦労人」を名乗れるのは勝ち残った者だけだ。》
と厳しい現実を看破。
出馬会見ではこういう質問も。
《基地問題で向き合った沖縄を考えると、地方分権への情熱はどこまであったのか疑問だ。幅広い地方の声を反映するため、総裁選は党員・党友の投票を交えたものにすべきではないか》(【菅長官出馬会見全文】産経ニュース)
「沖縄」や「地方の党員投票」についてツッコまれている。本当に地方に優しいのか問題。菅氏は本当に庶民派なのか問題。自身が打ち出すイメージ戦略とのギャップを感じる。
多くの人が弱ったコロナ禍のリーダーとして最適なのか、総裁選の論戦だけでなく菅氏の振る舞いもなおさら見ておきたい。