大麻取締法違反の疑いで、警視庁に逮捕された伊勢谷友介容疑者(44)。実力派俳優として数々の作品に出演する傍ら、社会貢献活動にも積極的に取り組んでいた伊勢谷容疑者の“薬物逮捕”に、驚きの声が広がっている。
しかし、「週刊文春」の記者時代にASKAの薬物疑惑をスクープするなど、「芸能界と薬物」の裏事情に詳しいジャーナリストの中村竜太郎氏は、「伊勢谷の薬物疑惑は、実は20年前から浮上していた」という。中村氏が当時の取材現場を振り返る。
(構成:文春オンライン編集部)
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20年前の“薬物疑惑”取材
今回、伊勢谷友介が大麻所持で逮捕されたと聞き、私も正直驚きました。ただ、それは「まさか、あの人が!」という驚きではなく、「えっ、まだやめてなかったの!」という驚きです。というのも、今から20年前、私はすでに伊勢谷の“薬物疑惑”についてかなり確度の高い情報を得て、彼の周辺を取材した経験があったからです。
私が伊勢谷の名前を初めて知ったのは、当時、圧倒的なスターとして人気を博していた広末涼子の交際相手としてでした。
2人の交際が報じられたのは、1999年のこと。その頃の伊勢谷は東京藝術大学の大学院に通いながら、一方でファッションモデルとしても活動しているという、言ってみれば“半分素人”の段階。それでもあのイケメンぶりで、すでに芸能界の女性が何人も群がってきていて、記者として「これは注目だ」と感じたのを覚えています。
当時の伊勢谷はゴツいピアッシングをするような、今よりもかなりとんがった印象でした。そして私生活では、西麻布や六本木のダンスクラブに頻繁に出入りしていたんです。
西麻布の“薬の巣窟”に出入りしていた
なかでも、伊勢谷がよく通っていた西麻布のX(仮名)は、関東連合や芸能人、モデルなどが入り乱れる店として知られていました。そこは、後に薬物で逮捕された有名芸能人も目撃されるなど、“薬の巣窟”という一面もあったんです。伊勢谷はそこで、広末と交際している最中でも次から次へと女性を引っ掛けては、“ポイ捨て”にしていると言われていました。
そうした話を聞きつけて、私も西麻布界隈を取材したんです。