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 これがリビングのテーブルの引き出しに無造作に入っていたという状況から考えても、警察は間違いなく伊勢谷を「常習者中の常習者」と見ていると思います。おそらく本人としても、「タバコを吸うのと同じ」くらいの感覚だったのではないでしょうか。

芸能界の“薬物人脈”へ捜査の手は伸びるか?

 今後は、彼が大麻をどこから手に入れたのか、すなわち入手経路の解明が急がれるでしょう。その後は、彼がいつから薬物に手を染めたのか、そしてこれだけの大麻を所持していたのは本当に自分が使用するためだけだったのか、あるいは誰かに渡したり、売買するためだったのか――という点が捜査のポイントになっていくはずです。

 逮捕直後、彼は認否も保留していましたが、今では大麻の所持と使用を認めています。そこから先、彼がどこまで自供していくのかに注目が集まります。一つ考えられるのは、これから彼は弁護士と打ち合わせのもと、「大麻を使用しはじめたのは数年前」などと主張するのではないか、ということです。常習性を否定した方が裁判では有利なため、わざわざ「20年前から使用していました」とは言わない可能性が高いでしょう。

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©AFLO

 ただ、日本は法治国家ですから、自らの罪は素直に認め、その罪に対して厳しく罰せられるほかに、彼が進む道はないと思います。

 また、ここから芸能界にさらなる捜査の手が広がっていくことも考えられます。以前、薬物で逮捕されたある常習者は、私の取材に対し「警察は忘れた頃にやって来る」と言っていました。おそらく今回、警察は最低でも半年前から伊勢谷の行動確認をして、間違いなく自宅にブツがあると確信できるところまで、用意周到に証拠をかためて家宅捜索に踏み込んだはずです。泳がせるだけ泳がせて、「忘れた頃にやって来る」。そんな新たな“大捕物”が、伊勢谷の逮捕を機に、また始まるのかもしれません。