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47歳タカ派外交官、蒼井そらをフォロー

 台湾大手紙『自由時報』(9月11日付)によると、趙立堅の公式ツイッターアカウントが、なぜかルーマニアの人気セクシー女優リー・レクシス(Lea Lexis)や、世界的な大手ポルノサイト『Pornhub』の公式アカウントをフォローしていることが判明。さらに『自由時報』や香港紙『蘋果日報』によれば、趙立堅は過去に日本のセクシー女優の蒼井そらのアカウントもフォローしていたらしい。

洋ピン美尻女優、リー・レクシスをフォローし、はにかんだ微笑みを浮かべる趙立堅。むっつりスケベではないか。

 趙立堅はタカ派の外交部員として知られており、今年3月12日には自身のツイッター上に「米軍が感染を武漢に持ち込んだかもしれない。(アメリカは)透明性を持て! データを公開すべきだ! アメリカは中国に説明せよ!」と英語で投稿して物議をかもしたこともある。

『自由時報』によれば、中華圏のネット上では趙立堅のポルノ好きについて「さすがは血の気の多い男だ」と皮肉交じりに称賛する声も上がっているそうである。

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中国の“逆ギレ”オラつき外交

 中国では今年に入り、外交官らが他国に対して過度に居丈高で恫喝的・攻撃的な言動を公言したり、ツイッターなどのSNSを通じて自国批判に積極的に反論していく「戦狼外交」と呼ばれる現象が観察されている。「戦狼」は2017年に大ヒットした中国製アクション映画にちなんだ呼称だ。

 中国当局の側は好戦的なイメージが強すぎるこのネーミングを嫌い、「カンフー・パンダ外交」という謎の言い換えを望んでいるようだが、さておき最近の中国外交が、ずいぶん「イキリ」モードに入っていることは確かである。

 なかでも代表的なのは、前出の趙立堅がツイッター上でぶち上げた「新型コロナウイルスは米軍が持ち込んだ」という主張だろう。

3月12日にツイッターでオラつく趙立堅。もっとも彼個人の意見というよりも、現在は中国当局内全体でそうした言論を推進するムードがあるとみたほうがいいだろう。
 

 もともと2018年の米中貿易摩擦の開始と、中国の国家主席任期制の廃止による習近平の独裁体制強化や中国国内のナショナリズムの高まりの影響から、外交担当者が得点かせぎや国内世論の人気取りを目的にしたパフォーマンスにはしりやすい環境は生まれていた。

 そうした背景があったところに、2020年の新型コロナウイルスのパンデミックで中国が全世界から薄く広く恨みを買ったことで、中国の「逆切れ」気味に開き直った外交姿勢はいっそう強まることになった。