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犬を抱きお茶飲む人のツイッターに……

和宏 朝日歌壇は時事性の高い歌、いわゆる社会詠が多いのですが、政府の対応を批判する歌も目立ちました。〈動画にはソファーに寛ぐ首相あり格差社会の現実ここに(5月17日・神蔵勇)〉という歌もありましたが、市井の人々への想像力が欠如しているのが、この国のトップなんです。しかし単なる安倍批判ではなく、〈犬を抱きお茶飲む人のツイッターに35万の「いいね」つく国(5月10日・今西富幸)〉という歌もあった。この歌が面白いのは、人々の苦境とは別世界のような総理が寛ぐ動画に、35万もの人が「いいね」を押すという、日本人の意識のありようを批判している点ですね。

 〈謝ったら負けのゲームを見てるようコロナ対策誰のものかと(6月21日・朝倉恵子)〉という歌も、確かにそうだなぁって思いました。政治家は誰も責任を認めようとしない、と。

永田紅さん ©文藝春秋

 ほかにもサイエンスを表現した歌、リモートワークやオンライン飲み会など新しい文化を詠んだ歌、卒業式や入学式はおろか、通学さえままならない世代を歌ったコロナ詠などを例にあげつつ、不安な時代に人々はなぜ歌を詠むのか、親子で縦横無尽に語り合った「父娘歌人が選ぶ『コロナ禍の歌』」は「文藝春秋」10月号、「文藝春秋digital」に掲載されています。

出典:「文藝春秋」10月号
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