韓国発の“シティポップ歌手”として、世界で注目を浴びている日本人女性、YUKIKAこと寺本來可(てらもと・ゆきか)さん(27)をご存じだろうか。
ファースト・アルバム『SOUL LADY』は、リリース直後、米国、英国、カナダ、オーストラリア、フィリピン、ペルー、コロンビア、アルゼンチンなど計8ヶ国のiTunesのK-POPアルバムチャートで1位となる異例の記録を作った。
中2のときに日本の雑誌モデルとなり、女優や声優としての活躍を経て、23歳で韓国ドラマのオーディションを受けに渡韓したYUKIKAさん。
日本のゲームシリーズ『アイドルマスター』から発展した韓国のプロジェクト『アイドルマスター.KR』に唯一の日本人として合格。ドラマ出演と並行し、作品から派生したアイドルグループ活動を経て、現在は韓国で“シティポップ・クィーン”としての地位を確立した。
異色の経緯をたどる彼女に、韓国へ渡ったきっかけと、韓国での活躍、日韓の芸能界の違いなどについて聞いた。(全2回の1回目/後編に続く)
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日本でシティポップを歌ったとしても、ここまでの反応は…
――この夏にファースト・アルバム『SOUL LADY』の音源がリリースされた際、米国、英国など計8ヶ国のiTunesのK-POPアルバムチャートで1位を獲得される快挙を成し遂げました。海外で大きな反応があることについて、どう感じていますか?
YUKIKA 本当にびっくりしました! 以前から私のMVやSNSには、海外の方のコメントが多いんですね。ここ数年、シティポップやK-POPが欧米でも人気がある流れで、注目してもらえたのかなと感じます。
もし私が日本で日本語のシティポップを歌ったり、普通のK-POPを歌うソロシンガーだったら、ここまでの反応はなかったかもしれません。
――国内外のファンの反応で、特にうれしいのはどんな内容ですか?
YUKIKA 韓国の方も海外の方も、“シティポップ・クィーン”と書いてくださることが多くて。友だちからも、「“シティポップ”で検索すると、絶対YUKIKAの曲が出てくる」と言われるんです。そういうコメントをもらったとき、“シティポップを歌うシンガー”という立場を確立できたのかなと実感します。