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「あえて言えば、シティポップだけどK-POP」韓国発・27歳日本人歌手が世界で注目の理由

「あえて言えば、シティポップだけどK-POP」韓国発・27歳日本人歌手が世界で注目の理由

韓国発シティポップ歌手・YUKIKAインタビュー

2020/09/23
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今やっていることは「あえて言えば、シティポップだけどK-POP」

――昨年の2月、ソロシンガーとしてデビューをすることになったきっかけは?

YUKIKA ドラマ『アイドルマスター.KR』に出演しながら、『MIX NINE』というアーティストのサバイバル番組にも出ていたのですが、それが終わった頃にソロのお話を頂きました。

 韓国って皆、歌やダンスがすごく上手いじゃないですか。アーティストとしての経験も少ないし、年齢もあるから(笑)、またイチからグループデビューということは難しそうだし、じゃあ何をして行こう……と思っていた時期だったので、ありがたかったです。

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ソロシンガーとしてm.net『M COUNTDOWN』に出演時

――YUKIKAさんは現在、“シティポップのシンガー”として有名ですが、ご自身の好きな音楽は?

YUKIKA 元々日本の音楽や洋楽も、80年代の音楽が好きです。姉も母も父もみんな80年代が好きで、私も小さい頃から、マイケル・ジャクソンやプリンスとかの音楽が好きでしたね。日本の音楽は、父の車に乗った時に、ユーミンとかをよく聴いていて。でも、当時は「シティポップ」というジャンルがあることは知りませんでした。

――ソロとしてのデビュー曲「NEON」をはじめ、最新アルバムの『SOUL LADY』もシティポップ系のテイストですが、こうした音楽の方向性で行こうとなった経緯は?

YUKIKA 事務所の社長が、80~90年代の音楽をすごくお好きなんですね。それと2~3年前からシティポップが世界で注目されている流れもあって、「YUKIKAに似合うと思う」という提案があったのですが、私もちょうど、そういう音楽が好きだったので、話が一致したんです。

デビュー曲「NEON」

 

 

最新曲「SOUL LADY」

 

――シティポップとはいえ韓国ならではの楽曲群ですよね。日本では今、こういう楽曲のリリースはないと思います。

YUKIKA そうなんです。韓国でも、「これはK-POPなのかJ-POPなのか」という質問をよく受けますが、「韓国の方が当時の(日本の)シティポップを作ろうと思って出来た音楽」だと思いますね。あえて言えば、シティポップだけれどK-POP。

――YUKIKAさん自身は、こうした楽曲をどのように受け止めていますか?

YUKIKA 私の音楽って、“ニューレトロ”だと思うんです。単純に古い音楽のままだと今の人たちには馴染みにくいと思うので、レトロなテイストがベースにあるけど、サウンド的な面は楽器をたくさん入れたりする、K-POPの良さを取り入れたシティポップになっているなと感じます。