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《相撲協会の膿を出す!》貴闘力が話した「俺がYouTuberデビューする理由」

《相撲協会の膿を出す!》貴闘力が話した「俺がYouTuberデビューする理由」

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「もう第1回目は撮ってますよ。ま、八百長の問題からマリファナの問題、俺自身の野球賭博の問題、全部パチッと話しちゃいますから。もちろん、視聴者が聞きたいことも募って、それについて話すことも考えてますよ」

 決意の表情でこう語るのは、大相撲元関脇の貴闘力(52)だ。貴闘力は9月25日にYouTubeチャンネル「貴闘力部屋~相撲再生計画~」を開設し、YouTuberとしてデビューする。角界出身者では、初のYouTuber誕生となるが、果たしてなぜ、今この問題に切り込もうとするのか。本人に聞いた。

YouTuberデビューについて語る貴闘力 Ⓒ文藝春秋

「10年くらい前から、作戦はずっと考えていた。(YouTuberを)付け焼刃でやろうと思っていたわけじゃない。ただ、一人だと何もできないので、俺に協力してくれる人を集める、そこから始めて。それでようやく今、準備万端整ったということです」

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 まず、そう切り出した貴闘力。彼が「作戦」を考えはじめたという10年前といえば、野球賭博への関与がきっかけとなり、日本相撲協会から親方を解雇された頃だ。

2000年3月場所で初優勝 Ⓒ時事通信社

 

 貴闘力は、現役時代に横綱の曙などから金星9個を獲得し、2000年の3月場所では、史上初の幕尻優勝を果たした人気力士だった。02年に現役を引退したあとは、部屋持ち親方として後進の指導に当たっていたが、2010年に野球賭博問題が発覚、スキャンダルで転落するさまは当時の相撲界を大きく震撼させた。

ギャンブルで億単位で負けているから、借金はある

 解雇後は、首都圏で焼き肉屋の「焼肉ドラゴ」を開店、経営者としての道を歩み始めた。現在は同店を含む焼肉店4店舗のほか、人形町でフレンチレストラン「ノブレス・オブリージュ」を展開している。

この日はデパ地下で「焼肉ドラゴ」の弁当を売っていた Ⓒ文藝春秋

「YouTuberになるのはお金に困ってるから? ははは、そんなんじゃないよ。弁当の売れ行きをみてくれよ。もう売り切れだよ。これでお金がないように見える?(インタビューは、『焼肉ドラゴ』の特製弁当を、デパートで出張販売している合間に行われた)。『ドラゴ』の売り上げはコロナ禍でも好調です。月1000万円ぐらい売り上げる店が3、4店舗ぐらいある。ギャンブルで億単位で負けているから、借金はたくさんあるけど、それも月々ちゃんと返している。だから、それとこれとは全く関係ないです。

「焼き肉ドラゴ」の弁当

 じゃあ、なんでYouTuberなのか。これは第1回目の動画でも詳しく話します。俺自身、野球賭博で解雇されてるから人のこと言えないんだけど、解雇されて実業家に転身しても、やっぱり相撲は変わらず大好きなんですよ。だからいま、『閉鎖的』なんて言われる相撲界を良くしたい。そのために発信していこうと決めたってことです」