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“なぜ”が“すごい”に変わるか……オリックス・仰木監督と中嶋監督代行との共通点

文春野球コラム ペナントレース2020

2020/10/10

 全国2000万人のオリックスファンの皆様! こんにちは! 今秋から故郷・関西でラジオ番組をスタートさせて頂き、だいぶ関西弁・播州弁も思い出してきました田中大貴です。

 気が付けば……今季も残すところあと1か月ほどになりましたな。我らが吉田正尚の首位打者と山本由伸の最優秀防御率の獲得はほぼ確定と見とります。辻コーチ、伏見捕手、大下選手の声出しアワードMVPもすでに確定しとります(個人的見解)。ほんまによう声出しますよ、彼らの盛り上げ方は素晴らし過ぎます。放送席まで肉声が聞こえてきますから。大下選手は試合終盤に声が嗄れてもて首脳陣からのど飴を渡されてるとのことでっせ笑。

仰木監督に似ている中嶋監督代行の選手起用

 それにしてもチームの雰囲気がええのです。練習中に笑顔、ベンチで笑顔、塁上でも笑顔……笑うだけがすべてやないけれど、今までになかった表情がたくさんある。9月は月間勝ち越しを決めました。このまま10月も勝ち越して、このムードで来年に向かってもらいたいと心底思いますねん。

 中嶋聡監督代行も選手を盛り上げようと、ほんまによう声を掛けてはる。今のオリックスに何が必要かほんまによく分析していらっしゃる。さすがは阪急時代を知ってる中嶋監督代行や。愛は深い。球団のルールを愛してはる。メジャー挑戦を掲げた後、西武に移籍した時はショックやったけど、こうやって帰ってきてくれた。ありがとう、中嶋さん。

中嶋聡監督代行 ©時事通信社

 中嶋さんの選手起用は、大黒柱・吉田正尚は固定やけど、あとは猫の目打線。日替わりで打順が変わる。T君が2番を打ったり、3番に安達君が入ったり。モヤを一軍に上げれば活躍、3割前後の打撃成績を収め、陽気なモヤが打てばベンチは盛り上がる。大下を二軍から呼び、新たなキャラクターを世に輩出し、チームの印象を変える。時には和製大砲・杉本裕太郎を起用し、大爆発を呼び起こし、これは明日も杉本に期待できる!と思ったら次の日は起用しなかったり笑。

 振り返れば仰木監督もそうやったなあ。前の日に猛打賞の活躍をした選手、本塁打を放った選手が次の日に使われていなかったり……なぜ?と思っても仰木監督はそれが当たり前。徹底的にデータ分析し、長年培ってきた勝負勘を重要視する。勝ちに繋がるチームのムードを作るのがほんまに巧みで上手い。「なぜ?」と思っても結果的に勝っているから選手が納得し始める。「仰木さんの選手起用は正しい」「監督について行こう」と選手が奮起する。