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“なぜ”が“すごい”に変わるか……オリックス・仰木監督と中嶋監督代行との共通点

文春野球コラム ペナントレース2020

2020/10/10
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星野伸之さんが語っていた「仰木マジック」

 あれ? 中嶋監督代行も似てるんとちゃうか……? 名将、仰木さんの采配を見て、感じて、体現して、育ってきた方。仰木イズムも絶対に入ってる。そらそうや。星の王子様・星野伸之さんが言うとった。「当時、あまり打てない中嶋を急にクリーンナップに入れた。うそ? 中嶋が?と不思議に思っていたら、中嶋がその試合で見事に打つんですよ(笑)。仰木監督には投手のタイプや癖、データを分析して、中嶋の状態と性格的な部分を見て、今日は中嶋は打てるという確信があってクリーンナップに起用していたんです。“なぜ?”が気付けば“凄い!”に変わっている。これが仰木マジック」。

 中嶋さんの姿に当時の仰木監督を重ねて見てしまうのは僕だけかも知れへん。でも、オリックスを愛しているのなら、重ねて見てもええと思っています。90年代のブルーウェーブに惚れてからもう四半世紀以上、なんでこんなに勝てなくても応援したくなるんやろうか……オリックスファンにしかわからない勝利の味があるからですよね。今では「待つ」のが得意になりました。いつか勝ってくれる、いつか優勝してくれる、いつかイチローのような選手が出て来てくれる、そう思ってオリファンのみんなは待っているはず。

仰木彬監督 ©文藝春秋

 来季、もし中嶋監督代行が続投し、中嶋監督となった時、あの時に仰木監督が球界の話題作りを行い、オリックスというチームのカラー作りを世に印象付ける為に、「イチロー」と「パンチ」を生み出した。もしかすると中嶋さんも大下君あたりに登録名を変えさせてシーズンに臨ませるかも知れない。ニックネームは「社長」らしいけど、うーん、他に候補があるとしたら……よう声を出すので「ボイス」とかがええのかも。さあ皆さん、どないでしょうか?(笑)

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