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『おっさんずラブ』Pに聞く「なんで、“おじさん同士の恋愛ドラマ”になったんですか?」

『おっさんずラブ』プロデューサー・貴島彩理さんインタビュー #1

「文春オンライン」で実施した『自分史上最高ドラマアンケート』。これまでに日本で放送された“すべてのテレビドラマ”を対象に3400超のご投票をいただいたこのアンケートで、堂々の1位となったのは2016年の単発ドラマと2回の連続ドラマ、映画が制作された『おっさんずラブ』(テレビ朝日系)でした。

 空前の大ヒットから4年。このアンケート結果を踏まえて、『おっさんずラブ』の企画・プロデュースを担当された貴島彩理さんに、“今だから話せる制作秘話”をたっぷりお聞きしました。(全2回の1回目/#2に続く)

『おっさんずラブ』プロデューサー・貴島彩理さん

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月9の“王道ラブストーリー”を目指した『おっさんずラブ』

――『自分史上最高ドラマアンケート』の結果はご覧になりましたか?

貴島 もちろんです。知り合いから教えてもらって驚いて、すぐに『おっさんずラブ』チームのグループチャットにも共有しました。

 錚々たる名作ドラマが並ぶなか、自分自身も子供の頃から憧れていた作品も多くあるなかで1位に挙げて頂いたこと、恐縮ながらも光栄です。改めてキャストスタッフへの感謝と共に、たくさんのファンのみなさまに愛していただいた作品なのだと実感しました。本当にありがとうございます。

――おめでとうございます。ところで、貴島さんが憧れていた作品ってなんですか?

貴島 好きな作品ばかりで本当に迷ってしまうんですが……。『花より男子』(2005年・TBS系)は、放送当時、自分も主人公の牧野つくしと同じ高校生だったこともあり、ハマっていました。「なんで私の学校にはF4がいないんだろう」と思ったり、道明寺(松本潤)が川に投げ捨てた土星のネックレスを買おうか、真剣に悩んだり(笑)。

 

『のだめカンタービレ』(2006年)をはじめとしたフジテレビの“月9”も大好きで、いつか自分もあんな素敵なドラマを作りたいと憧れていました。『おっさんずラブ』も、月9のような王道ラブストーリーを目指して作ったものでした。

――『おっさんずラブ』が王道ラブストーリー……?

貴島 そういった反応を頂くことが多いのですが……(笑)。私としては真剣に、王道恋愛ドラマだと思って作っておりました。

全身ジェラピケの友達に「コーヒーとパンケーキ」を用意されて……

――そもそも『おっさんずラブ』はどうやって生まれた企画なんでしょうか。

貴島 私がバラエティでADをしていた頃に、夜遅くに仕事が終わって同性の友人の家に泊まりに行ったことがありまして。その時彼女が、全身ジェラートピケのパジャマ姿でお出迎えしてくれて、もこもこ短パンにニーハイの姿で「夜ご飯食べたの?」と聞いてくれて。「食べてない……」と言ったら「ご飯用意できてるから」と食卓に温かいご飯がバッチリ用意されていたんです。

――スゴい!