1ページ目から読む
3/4ページ目
中谷美紀のあまりに繊細な世界観に落ち込む
●中谷美紀「砂の果実」
中谷美紀の、感情あまり乗せない歌い方と、坂本龍一の哀しいメロディが、染みる。心の琴線とはこんな音じゃないかしらと思う。
初めて聴いたときは、あまりに繊細な世界観に落ち込んだ。が、不思議な中毒状態に陥り、結局CDショップに走った思い出が。
●宮沢りえ「赤い花」
コムロプロデュースの「夢」を強く押し出した他の楽曲もいいが、異国情緒溢れるメロディと、童謡のような歌詞のこの曲が、シングルの中で一番宮沢りえのキュートさを引き出したんじゃないかと思っている。天女顔なので、東洋系の音楽を歌うと神々しい。
●菅野美穂「あの娘じゃない」
カンノちゃんの声は唯一無二。特にこの曲は、あのちょっと鼻づまりの、低いとも高いとも言えない声で、ていねいに歌う感じが悶えるほど堪能できる。
けっして音域が広そうではないのだが、音符の上に言葉をキチンキチンと置くように歌う。この気持ち良さよ!
●安達祐実「風の中のダンス」
90年代伝説のドラマ「家なき子2」の挿入歌。作詞・作曲大貫妙子、編曲千住明。彼女が13歳のときの楽曲で、幼い声でぽつり、ぽつりと歌う感じは、大人を食うようなドラマの演技とは違った、頼りない、心細さが溢れ出て切ない。