菅氏とメディアの「蜜月」の現状とは
しかしこの点については何の問題もないと私は海外メディアの皆様に言っておきたい。なぜならここ最近の新聞を読むと不思議なフレーズばかりなのである。たとえばこちら。
「菅義偉首相は9日、朝日新聞などのインタビューに応じ、」
「菅義偉首相は9日、毎日新聞などのインタビューに応じ、」
インタビュー? え、なにそれ。記者会見ではなくて?
私がインタビューと聞いて思い浮かべるのはプロ野球選手のヒーローインタビューである。あのゴキゲンなやつ。コロナ禍の今年はアナウンサーが隣で質問するのではなく選手が自分でマイクを持ち、遠くから問われたことに1人で答える。
もしかして菅首相もヒーローインタビューをやっているの?
調べてみると朝日新聞は次のように説明していた。
『グループインタビュー 経緯』(10月10日)
《朝日新聞は衆参両院で菅首相が選出された9月16日夜、首相側にインタビューを申し入れた。同29日、首相官邸報道室から、時間的制約などを踏まえ、複数社がグループで首相にインタビューする形式で対応する予定との回答があった。》
その結果、グループ分けやインタビューの順番は、取材依頼が届いた順番などで割り振ったという。1回目は読売新聞、北海道新聞、日本経済新聞の3社が10月5日に実施。
注目すべきはここ。
《報道室側は、今後も同様の形式でインタビューを続けたいとの意向を示している。》
首相にこれだけ詳しく聞きたいことが山積みなのに「ヒーローインタビュー」をこのまま続けるつもりなのだろうか。報道側はそれでいいのか。それにしてもグループインタビューっていかにも甘そうな響きだ。やっぱり蜜月である。