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 日刊ゲンダイが5日の様子を書いていた(10月7日付)。

 記者クラブに常駐する大手19社は優先的に出席が認められ、《常駐以外に割り当てられた10席は、日刊ゲンダイを含む複数社による抽選となった》。そして、読者の期待通りに見事に抽選に外れるゲンダイ師匠! その怒りが紙面に叩きつけられた。

 菅首相にインタビューできるのは3社だけで、他社の記者たちは官邸で行われたインタビューの音声を、別の会見室で聞くというシステム。

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《前代未聞、極めて閉鎖的なインタビューだったのだ。》(ゲンダイ・同)

ゲンダイ師匠いわく「極めて閉鎖的なインタビュー」 ©文藝春秋

 そして次のグループインタビューの9日、ゲンダイはあみだくじに当選。しかしこの日の内閣記者会の常駐社の席には空席があったという。

天井の2つのスピーカーから総理の声が……

《空席が出るのは傍聴して理解できた。「傍聴部屋の撮影は禁止」「ニュースの配信は終了後」と規制だらけ。映像はなく、天井の2つのスピーカーから菅の声が流れてくる。校内放送で教頭の話を聞かされているようだ。》(ゲンダイ10月12日付)

 スピーカーから菅首相の声が流れてくる! それをじっと聞く多くの記者たち! 王様みたいだ。

 ゲンダイは『エセ会見 仏特派員も激怒「あり得ない閉鎖性」』と書いたが、いや、これはフランスの特派員だけでなく日本の記者も声をあげなきゃダメだろう。

 菅首相は答弁やトーク力を不安視されている。NHKの国谷裕子キャスターに生放送でツッコまれたら菅サイドが激怒して本番後にクレームがきたという「伝説」もある。

菅氏サイドからクレームを受けたというNHKの国谷アナ ©文藝春秋

 菅氏はこれまでは裏回しとしてやってきたが、しかし自分も番組MCという主役になりたいと手をあげて首相になったのだ。それなら人前で堂々と喋らないと。そして何より報道する側は一国の首相をオープンな場で喋らせないと。

 首相官邸報道室がこのやり方を決めていると言うかもしれないが、SNSで記者たちが世界中に問題点を発信するなど打開策はいろいろあるはず。

 こんな王様みたいな謁見を続けていたら、海外からは日本のマスコミも含めて‟裸の王様”に見えるに違いないのである。