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妻からメシハラ被害を受けている上司世代
ここまで見てみて、メシハラ被害に遭っているのが20~30代ばかりということに気がついたかもしれない。メシハラはおもに上司や先輩によるハラスメントなので、被害者は若手に偏るわけだ。しかし、上司世代の40代がメシハラに遭わないとは限らない。
「じつは私、妻からメシハラを受けています」と話すのは、デザイン会社を経営するFさん(44歳、男性)だ。そのきっかけは、数年前に発覚した浮気にあるという。
「会社の女性社員と不倫していたんですが、あるとき妻にバレてしまい、当然ながらかなり揉めました。幸い離婚にはいたらなかったんですけど、それ以来、私には晩ごはんを用意してくれなくなって……。しかも、仕方なく外で食べるようにしたら、その食事の様子をスマホで撮って妻のLINEに送らなければならないルールを課せられることになった。
ひとりで食べるのも寂しいので社員を誘うんですけど、おごるからと言ってもみんな忙しがって付き合ってくれないんですよ。つらい時代になりました」(Fさん)
このケースは自業自得だが、Fさんが嘆くように、いまや上司が食事に誘うこと自体が部下にとって迷惑な行為になりがちなのはたしか。完食を強要しようがしまいが、食事をおごる=メシハラと捉えられてしまうかもしれない。上司世代は肝に銘じておくべきだろう。