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2020/10/18

軍経験からもありえない秋長官「息子優遇」問題

 文大統領は、北朝鮮に対する下手な対応だけでなく、いま国政でも批判を受けています。秋美愛(チュ・ミエ)法務長官の息子が兵役で優遇を受けた問題です。軍の規定上、病気休暇の要件は5日しかありませんが、秋長官の息子は19日間の休暇を取っていた。それも病暇記録がまったく残っていません。軍出身の私の経験から考えて、あり得ないことです。

 一言で言って不法な休暇です。なぜこのような違法な休暇が取得できたかといえば、秋美愛側の外圧としか考えられません。秋美愛長官が「共に民主党」代表時代、自分の補佐官に軍関係者の電話番号を教え、補佐官に連絡させたことは職位を利用した圧力です。証拠がすべて見つかりました。それでも検察は「容疑なし」と処理してしまった。

申源湜(シン・ウォンシク)議員 ©文藝春秋

 文在寅政権の検察は、文側の人物がどんな罪を犯して証拠が明らかになっても、証拠として認めないので無罪になる。秋美愛長官の息子の件は、大韓民国の法治と自由民主主義が「深刻な挑戦を受けている」と、国内外に宣言した問題だと思います。

 文在寅大統領は、とても特異です。自己確信が強く、自分の方向が正しいと思ったら全く修正や調整をしません。というのも、文政権は、朴槿恵政権を友人の国政介入問題で一気に倒した経験から、万が一、自分たちが世論に一度押されたら、取り返しのつかないほど崩れるのではないか、という不安があるのではないかと思います。 私には文在寅大統領がとても怖がっているように見えます。

韓日の「ウィン=ウィン」の関係は不可能

 文在寅政権が相手では、日本の政権が菅義偉政権に代わっても、韓日関係が変化するとは思えません。(慰安婦の合意を破ったのは)文在寅政権が外交的な問題より、自分の国内政治上の問題のためでした。国家間の約束を引っ繰り返して生じた問題です。今後も、「反日扇動」の枠組みで、自分の支持層を結集させるのに利用しようとするでしょう。

菅首相に代わっても、日韓関係改善への道程は険しいという ©JMPA

 日本の首相が代わって、一時的なイベントは可能かもしれませんが、韓国の政治的な利害構造は変わっていません。一方の国が得をすれば一方の国は損をする「ゼロサムゲーム」の状況なので、文在寅政権が妥協する可能性は全くないと思います。文在寅政権が続いているうちは、韓日の「win-win」の関係は不可能です。

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