Q 日本学術会議は実際、何をしている人たち?

 日本学術会議への任命拒否が話題になっていますが、「日本学術会議」という組織はどんなところなのでしょうか。「学者の国会」といわれているようですが、日本中の大学の研究費を牛耳っていたり、大学の先生の人事を決めたりするほど、大きなお金や権力を持つ巨大な組織なのでしょうか。(10代・男性・学生)

菅義偉首相との会談後、記者団の取材に応じる日本学術会議の梶田隆章会長 ©時事通信社

A 政府の相談に提案を出すのが仕事です。

 学術会議に、それほどの力はありません。さまざまな学術分野の代表が選ばれ、今後の日本の学術のあり方について政府の諮問(相談のこと)を受けて答申(こうしたらどうですか、という提案)を出すのが仕事です。

 特別職の公務員ですが、給料は出ません。「学術会議をやめた後は年金がもらえるようになる」という間違った情報が流れましたが、そんなこともありません。会議に出席する交通費と日当が出るだけです。

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 それぞれ忙しい学者たちにしてみれば、「日本の未来のためだから」とでも思わなければやっていられない、というレベルです。ほとんどボランティアのような活動です。

 学術会議の年間予算は10億円ですが、50人いる事務局職員の給与や出張手当などに使われます。

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