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岡村隆史50歳が「支えられ婚」…芸人人生を襲った“2つの危機”に寄り添った女性の存在

2020/10/26
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10年前から友人関係にあった女性と……

 岡村は、歯を食いしばって真剣に仕事に取り組むしかないのだと思い込み、脇目もふらず地道に努力を続けてきた。そのことで周りが見えなくなり、視野が狭くなっていた。強くなくてはいけないのだという強迫観念にとらわれ、弱さを見せられなくなっていた。

 岡村は、今回の自身の結婚について「支えられ婚」だと語っていた。舌禍事件で精神的に追い込まれたときにも、その人が支えてくれたのだ。

 結婚相手の女性とは10年ほど前から友人関係にあったという。10年前というと、岡村がちょうど休養に入っていた時期にあたる。その頃から岡村の姿を見てきた彼女は、岡村の良き理解者でもあり、彼を精神的に支える存在になっていたのだろう。

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ナイナイは“不器用で情けない”ヒーローだ!

 前述の「公開説教」の最後に、矢部は自分がその場に出てきた意図について語っていた。

「こういう機会に全部さらけ出した方がええんちゃうかなと思って。もう自分らの恥部をね、恥ずかしい部分も見てもらって。どっちか言うたらそういうタイプでやってきたじゃないですか」

矢部浩之と「ひとみちゃん」の破局会見(2007年)

 圧倒的な才能を持つ本物のスーパースターは、自分たちの弱い部分や格好悪い部分を人前でさらけ出したりはしない。本当に強い者にはその必要がないからだ。

 その点、ナイナイは何でも見せてしまう不器用で情けないヒーローである。レギュラー陣が何もかもさらけ出して必死で戦う『めちゃイケ』を活動の拠点にしてきた彼らは、自分たちの葛藤や戸惑いもすべてネタにしてきた。それこそがナイナイらしさであり、岡村らしさでもあったのだ。

 心を許せる生涯の伴侶を得た岡村は「弱さを見せられる強さ」という自分たちの原点に立ち返ることができたのではないか。闇雲な努力や強がりだけに頼らない、新しい岡村隆史の勇姿が見られるのはこれからだ。

岡村隆史50歳が「支えられ婚」…芸人人生を襲った“2つの危機”に寄り添った女性の存在

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