10月22日深夜放送の『ナインティナインのオールナイトニッポン』で、ナインティナインの岡村隆史が30代一般女性との結婚を発表した。
独身男性芸人が名を連ねる「アローン会」に所属していた彼は、結婚とは縁遠い人間であると思われていた。そんな彼の突然の結婚発表は世間に衝撃を与えた。
個人的には、このニュースを聞いた瞬間、多少の驚きはあったものの、それほど意外だとは思わなかった。確かに、岡村は長年にわたり独身を貫いていて、過去の恋愛経験から女性不信に陥っていることなどが知られていたし、最近ではラジオの中で自分だけに見える「架空の嫁」の話をしていたこともあった。
だが、それらの話はあくまでもプロの芸人による話半分のネタとして受け止めるべきものだ。すべてがウソであるとまでは言えないが、誇張されたものであることは間違いない。
なぜ50歳になるまで結婚しなかったのか?
岡村は約30年にわたってテレビの人気者として活躍しており、人並み外れた高収入を得ているはずだ。見た目も年齢の割にはまだまだ若々しい。そんな彼の結婚の可能性を平均的な50歳独身男性と同じように考えるべきではないのは当然だ。
実際、これまでにも何度か女性関係の噂は流れていた。岡村にもある程度は女性との交際や交流の経験もあるだろうし、いつ結婚してもおかしくなかった。彼は明らかに結婚できない人間ではなく、結婚を選んでこなかった人間なのだ。
岡村が結婚をしていなかった根本的な理由は、「自分が幸せになってはいけない」という呪いのようなものにとらわれていたからではないかと思う。
岡村にとって芸人の仕事は「努力、我慢、根性」で成り立っている。人を笑わせるという不真面目な仕事に誰よりも真面目に向き合うことで、岡村のこれまでのキャリアは築かれてきた。
NSC時代から見せていた“貪欲さ”
公務員志望の真面目な大学生だった岡村は、高校時代のサッカー部の後輩である矢部浩之に誘われて、吉本興業の芸人養成所「NSC大阪」に入学した。
そこでは、数多くいる同級生の中でどうすれば一番目立てるのかということを真剣に考えて、それを実践していた。