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原発へのマイナスイメージが韓国原子力関係者に与えた打撃
前出の韓国の専門家は「日本の福島原発の事故から韓国の原子力関係者は死に体になってしまった」とも言っていた。
「韓国で脱原発の気運が高まったきっかけは、2011年の福島原発事故です。あれほど用意周到な日本でさえ災害があったからとはいえ、あんな事故が起きてしまった。地震や津波といった大型自然災害を経験したことのない韓国ではもっと危険だろう、という見方になってしまった。
最近では韓国でも地震が起きていて、地震と無関係ではいられなくなってきていますから、脱原発の雰囲気はますます強くなってきています。
福島の原発事故は地震、津波という災害により起きたことでもちろん意図的なものではありませんが、事故後の収拾経緯の混乱などもあって、原発へのマイナスイメージは加速してしまった。そうした影響を韓国の原子力関係者はもろにかぶりました。
ですから、日本政府は処理水を海洋放出するならば、韓国にもあの事故とその経緯についてあらためて説明をし、理解を求めてほしい」