秋篠宮眞子さまと小室圭さんのご婚約会見を日曜日に控えての金曜晩、やはりこれは必見だろう、金曜プレミアム『衝撃の死から20年 新証言―悲劇のプリンセス―ダイアナ最期の一日~追跡! 新たな謎と真相 愛と哀しみの半生~』。タイトル長すぎ。
番組は重厚に始まる。BGMの感じがアレに似ている、NHKの『未解決事件』。スタジオ収録がなくオールロケ、タレントの茶々も入らない。
しかし徐々に微妙な感じになってくる。
そもそもダイアナ妃の話なんて亡くなってからこっちさんざん語り尽くされ掘り返され今さら出てくる話にそう新味があるとは思えない。もしそんなのが出現したらこの番組の前にニュースになってるだろう。いちおう「関係者が亡くなってやっと真実を口にできる時がきた」的な説明はなされてたが、それにしても「新たな証言」とやら(ダイアナ妃はパパラッチに連絡してわざと写真撮らせてた、とか)も、すでに百回ぐらい聞いたネタに思える。滝川クリステルがイギリスの田舎まで出向いてダイアナ妃が幼い頃はどんなお子さんでしたか、なんていう話を聞いているのが、すごくバカバカしく見える。そして、ナレーターが「ボディーガード」を「ボデーガード」に近く発音するのも気になる。ボデー。
そんな具合で、『未解決事件』ぽく始まったこの番組も、古い外国人メインの吹き替え映像などによってどんどん安くなり、「UFOの秘密! FBI極秘資料が今明らかに!」みたいになっていた。
で、見てると、これダイアナ妃を悼んでるとは思えなくなってくるのだ。
「ダイアナさんが悲劇のプリンセスなのはいいとして、チャールズも不実な亭主だがダイアナも男見る目がちょっとねえ……そりゃ亭主があんなじゃしょうがないけど、それにしても、ドディ・アルファイドってのはどうなのよ? ドディの買った婚約指輪、チョー趣味悪いわー。でもダイアナも結婚までする気なかったみたいで単に遊び? 好きねえ。でもダイアナがほんとに愛してたらしい恋人もなんか似てるんだよドディに。ちょっとどうなのよそれ」
と、こう見てくると「悲劇の」と言いながらチクチクと王室の嫁に死んだ後までイヤミを言ってる感があり、「嫁入った立場はツライねえ」としみじみ思う。嫁じゃないけど小室圭さん、どうか眞子さんとお幸せに。
▼『ダイアナ最期の一日』
フジテレビ 9月1日放送