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米大統領選 最大の敗因は“コロナ”だった…それでも「トランプ再選」の可能性がまだ消えないワケ

2020/11/09
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 人種別のコロナ感染率の差と人種差別問題が密接に絡まって、マイノリティー票がバイデン、ハリス両氏を後押ししたとみられる。

 アメリカの大統領選は本来、敗北した側がそれを認めないかぎり終わらない。ジョージ・W・ブッシュ氏とアル・ゴア氏が大接戦を演じた2000年の大統領選もそうだった。この時はゴア陣営がフロリダ州の開票結果をめぐって票の再集計を州最高裁に要求するなどして長期化したが、最後はゴア氏が敗北宣言をし、決着した。

カマラ・ハリス氏 ©AFLO

トランプは敗北を受け入れるのか?

 トランプ大統領は声明で「大統領を決めるのは合法的な票であって、メディアではない」として、法廷での徹底抗戦に臨む構えだ。

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「敗北は心の問題だ。敗北を受けいれ、絶望的な敗北者の思考形式になったとき、あなたは敗北する」
「でっかいエゴを持つことは良いことだ」

 トランプ大統領は自書『Think BIG and Kick Ass in Business and Life』(邦題:大富豪トランプのでっかく考えて、でっかく儲けろ)でこう述べている。

 家族や身内の共和党議員の説得があろうとなかろうと、トランプ氏はそう簡単に敗北を受け入れないとみられる。

 最悪の場合、トランプ陣営による訴訟の連発で2021年1月6日になっても正式に過半数の選挙人の投票がなされず、新しい大統領が決まっていない場合、連邦議会下院による1州1票の投票でトランプ大統領が再選される可能性も残されている。

米大統領選 最大の敗因は“コロナ”だった…それでも「トランプ再選」の可能性がまだ消えないワケ

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