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半グレ「東京ブラザーズ」とは何者か? 警察が警戒強化する“ネパール人グループ”勢力拡大

2020/11/11
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「ロイヤル蒲田ボーイズ」なるネパール人不良グループも

 都内で暗躍を始めたのは東京ブラザーズだけではない。東京・蒲田には「ロイヤル蒲田ボーイズ」なる不良グループもいる。

 このロイヤル蒲田ボーイズの名前が表に出たのは昨年2月。やはりネパール料理店で、ロイヤル蒲田ボーイズのメンバー5人が店内のBGMを勝手に変えたことに苦情を申し出た別のネパール人男性を暴行した疑いで逮捕されている。

 他にも「ネパール・ジャパン・ユースクラブ」、「蒲田ボーイズ」などの組織があるとされ、メンバーにも行き来があるとされるが、実態はいまだ不明な点が多い。

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 捜査関係者は「中国残留孤児の2世、3世の犯罪グループ『怒羅権』などはバブル崩壊後に台頭して、いまも一大勢力を保っているが、今後は他の国籍の外国人がこうしたマフィアのような集団を形成しかねない」と危惧する。

ネパール ©iStock.com

多国籍化する外国人犯罪者グループ

 ネパール人不良グループの台頭は、数字にも表れ始めている。

 警察庁が毎年発表している「組織犯罪の情勢」の16年版で、警察庁は「ネパールの検挙件数・人員が増加している」と指摘。その16年にネパール国籍の犯罪者が検挙された犯罪は262件だったが、19年は341件を記録。今年も上半期だけで163件を記録している。