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半グレ「東京ブラザーズ」とは何者か? 警察が警戒強化する“ネパール人グループ”勢力拡大

2020/11/11
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在留ネパール人は5年で2倍超

 2000年代初めごろまでは中国籍の犯罪者が半分近くを占めた外国人犯罪も、近年はベトナム国籍の犯罪が急増し、検挙件数で中国を抜くなど、多国籍化が進む。

 政府の統計によれば、19年末に日本に在留していたネパール人は9万6824人。それに比べれば犯罪を犯すネパール人はごくわずかともいえるが、それまでのわずか5年間で在留人数は2倍を超えており、検挙件数の底上げに寄与したとはいえる。

中国とインドに挟まれたネパール ©iStock.com

 外国人全体の在留人数も同じ5年間で80万人以上増えて293万人。人口減少時代に向けて外国人労働者の受け入れを拡大してきた結果であり、それに伴って犯罪者が増えるのは想定済みではある。だが……。

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「国籍によって文化や言語も違うが、捜査にもそうした文化や言語への理解は欠かせず、捜査の専門家の育成は短時日ではできない。今後は単に外国人の取締りの数を強化するだけではすまない」(前出・捜査関係者)

 中国だけでなく、ベトナムやネパールなどの犯罪者が増えたことで生じた犯罪の多国籍化は捜査現場に新たな試練ももたらしている。

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