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2020/11/11

genre : ニュース, 社会

中枢組織が離脱……弱体化が進む一方の神戸山口組

 撃たれた仲村組長が3年前から率いる3代目古川組も山口組との浅からぬ因縁がある。19年11月には古川恵一前組長が尼崎市内で山口組系の元組員に射殺されたのだ。自動小銃で30発の銃弾を浴びせられるという壮絶な事件だった。

「古川組はかつて尼崎で一大勢力を誇り、山口組に名を連ねた団体や。15年夏の分裂時に神戸山口組に参加したが、今の仲村親分は元々、同じ尼崎市内にある司興業傘下の組出身でもある。現山口組執行部から真っ先に標的に掲げられてもおかしない」(前出・地元暴力団周辺者)

山口組の司忍組長 ©時事通信社

 加えて、神戸山口組は今年7月ごろから複数の中枢組織が離脱を表明するなど、更なる内部分裂の様相を呈している。警察幹部は「山口組による切り崩しの結果でもあるが、神戸山口組の弱体化は進む一方。もはや山口組と真っ向から抗争ができる状態でなく、反撃する力も残っていないのではないか。これを機に山口組が攻勢を強めている可能性がある」と警戒感を募らせる。

抗争状態が長引けば神戸山口組の不利は明らか

 対立が特定抗争に認定された今年1月以降、山口組と神戸山口組は西日本を中心に10府県で「特定抗争指定暴力団」に指定された。組事務所の大半が使用禁止になり、対象エリアでは5人以上集まって歩いただけでも逮捕の対象になるという厳しい措置が取られている。コロナ禍も重なり、しのぎに窮した組員の離脱も進む。

山口組の高山清司若頭(73) ©共同通信社

「抗争状態が長引けば、体力のない神戸山口組の不利は明らか」と前述の警察幹部は言う。「特定抗争の指定期間は3カ月だが、このままでは更新を延々と続けていくことになる。解かれるのは、片方が消えるときしかない」

 血で血を洗う抗争の行く先は、弱者の滅亡しかなさそうだ。

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