「猫は家に付く、犬は人に付く」と言いますが、ジャニーズのファンの中にも猫タイプと犬タイプがいます。つまり“ジャニーズという家”に付く人と、“タレント個人”に付く人です。
前出の7ORDERファンの女性たちは、“ジャニーズという家に所属する彼ら”に惹かれていました。
だからこそ自担の退所に対して、「愛していたものが“似て非なるもの”に転じたような違和感」を覚えたのではないでしょうか。
熱が冷めていくことを感じたファンは「昔と同じように推せなくなってしまった自分」を責めます。しかし、それは無理からぬことでもあります。なんと言ってもジャニーズは、50年以上の歴史を誇る“魅力の巨大装置”なのですから。
“ジャニーズ”という響きそのものの高揚感、華やかな先輩後輩の交流、ライバル同士の切磋琢磨、テレビで絶え間なく見られる姿……。途切れないエモさの渦に巻かれることに一度慣れてしまうと、その巨大装置から外れて“別のもの”になった自担が急に薄着になったようでさみしく感じ、気持ちが引いていくことはありえます。
「ジャニーズを辞めてくれてよかった」ケースも
一方でタレント個人を応援するがゆえに、「自担がジャニーズを辞めてくれてよかった」という人もいます。
2018年にジャニーズを退所した今井翼さん(39)ファンの女性はこんな風に話してくれました。
「私は“ジャニヲタ”ではなく、“彼のファン”なんです。他のグループに興味はないし、純粋に彼だけを見られるようになったのがとても嬉しい。最近の翼くんは得意な料理を披露したり、舞台に出たり、好きな仕事を自分のペースで楽しんでいるように思えます。ジャニーズにいたころより、安心して応援できるようになりました」
今井翼さんはジャニーズを退所した後、2020年1月にテレビ復帰し、現在は松竹エンタテインメントに所属。ドラマ「おじさんはカワイイものがお好き。」(日本テレビ系)で主演の眞島秀和さんの同志役を好演し、12月にはライブショウ「TSUBASA IMAI Date with You」(エースホテル京都)も予定しています。
前出の女性はこう続けます。
「翼くんの成長と、自分のタイミングが合っているのも嬉しいんです。今の翼くんの活動がしっくりくるというか。私も40代なので、ペンライトを振ってキャアキャア言うより、ディナーショーに行ったり、じっくり舞台を観るほうが感覚的に合ってきました」