大まかに言えば、“タレント自身”に付いたファンとしては、“会えること”、そしてフィーリングに合った活動の継続が担保されていれば、自担がジャニーズを去ってもさほどのダメージはないと言えるでしょう。
退所後には、ロイヤルカスタマーと言えるこの層を多く抱えていることが、成功への大きな後押しになります。それに加えて「ジャニーズブランドを脱いで自分のスタイルを生み出し、いかに新規ファンを魅了し、獲得できるか」が、退所後の成功を大きく左右します。
山下さんの今後を考える前に、まずは「ジャニーズファンの特性」を分類してみましょう。タレントによってファンの色合いはかなり異なり、それによって見通しは大きく変わります。
【尊び目線】
信仰するように彼を愛し、敬う。彼のすべてが正義であり、所属や恋愛事情がどうであろうと気持ちが揺らぐことはない。長年尊び続けてきた場合、もはや“降りる”といった概念はなく、彼の存在がライフラインそのものとなっている。誠実で真摯な思いを向ける人たち。
【恋愛目線】
恋愛対象として彼を愛する。彼がどこにいようと応援するが、結婚やスキャンダルに失望して離れる場合と、気持ちに折り合いをつけて支え続けるケースに分かれる。退所した彼がそれまでより身近になった場合、思いをこじらせ、距離感を見誤った行動に出てしまう人もいる。
【ニュートラル】
アーティストとしての彼が好きで、母親目線や憧れ目線など、さまざまな立ち位置で応援する。家族やカップルで支持するケースもあり、見守り期間が長いとよほどのことがなければ見捨てない。プライベートについては、事情によってたしなめもすれば、庇いもする。
【特化】
彼の歌が好き、顔が好き、芝居が好きなど、目に入るもの、“商品”として提供されるものだけを楽しみ、本人のプライベートや人物像に深く突っこまない。恋愛報道が出た場合も、真っ先に「別に恋愛したっていいじゃん」と言えるタイプ。好きになりたての、新規のファン。
ちなみに前出の今井翼さんファンの女性は、“恋愛目線寄りのニュートラル”とのことでした。
ファンにとって山下は“菩薩”
そして、山下さんのファンには「尊び目線」で彼を見つめる人が多いように感じます。自分と山下さんの間に侵すべからざる一線を引き、“憧憬の菩薩”たる山下さんにひたむきな愛をそそぐ人が、とても多いのです。
活動の性質としても山下さんは2011年にNEWSを脱退し、ジャニーズ内ですでに9年に及ぶソロ活動の実績があります。この点において、事務所を離れたことのショックは小さいと言えましょう。