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「松茸の土瓶蒸にタバスコをふりかけるようなもの」 名だたる企業が“サブスク”に失敗するワケ

2020/12/04

source : ライフスタイル出版

genre : ビジネス, 企業, 経済

note

変化の歴史を読み解いて過去に学ぶ重要性

 

――過去から続く時間軸のなかで本質を捉える必要があるんですね。

楠木 そうです。いまは日々の情報が溢れすぎています。情報それ自体は完全にコモディティ化しています。そんな中で、変化の歴史を読み解いて過去に学ぶということは、知的差別化の武器になります。ウォーレン・バフェットが「われわれが歴史から学ぶべきことは、いかに人々が歴史から学ばないということだ」という名言を残していますが、だからこそ「パストフルネス」は情報の洪水のなかで本質を見抜く力となる。

 トレーニングで体幹を鍛えることが一番大切なように、過去の変化に学び、その中にある不変の本質を見抜くことが、知的体幹となります。クリエイティブディレクターの三浦崇宏さんとの対談では、「逆・タイムマシン経営論」という私なりの「知の作法」についてもお伝えしたいと思います。

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文藝春秋主催イベント告知
 12月9日(水曜)19時~特別オンラインイベント​

 楠木建×三浦崇宏

 競争戦略×クリエイティブが最強の武器になる

 

概要

 楠木建『逆・タイムマシン経営論』(日経BP)、三浦崇宏『超クリエイティブ』(文藝春秋)の刊行を記念して、両氏による対談イベントを開催します。

 

 競争戦略論の第一人者・楠木建氏(一橋ビジネススクール国際企業戦略専攻教授)はサブスクリプション、AI、DXなどの流行りのビジネスモデル、いわば同時代の飛び道具的な言説のワナに光をあて、本質を見極める「文脈思考」と「戦略ストーリー」の重要さを説きます。

 

 一方、“広告界の革命児”三浦崇宏氏(The Breakthrough Company GO 代表取締役、PR/クリエイティブディレクター)は、〈ものごとの本質発見から新たな価値を生み出す〉クリエイティブな思考法で、従来の広告の枠を超えて、さまざまな企業の新規事業や商品プロデュースを手掛け、成功に導いてきました。

 

 これからの時代、すべてのビジネスパーソンに必要な本質発見力をいかに身につけるか? 仕事において魅惑的な戦略ストーリーを組み立て、いかにクリエイティブな価値を創出するか? 二人の「知の技術」をあますところなく伝える白熱のトークライブ、知的興奮の90分をぜひお楽しみください!

 

 本イベントはアーカイブ視聴もございます。当日ご覧になれない方も、後日ご覧いただけますので、ぜひふるってご参加ください!

INFORMATION

■イベント概要

日時:12月9日(水)19:00-20:30
チケット:1,500円(税込)
出演:楠木建・三浦崇宏
アーカイブ視聴期間:12月10日(木)~23日(水)
お申し込みはこちら:https://bunshunevent6.peatix.com/

 今回のライブ動画配信は「vimeo」という動画共有サイトを使用します。どなたでも簡単に、パソコンやタブレット、スマートフォンで配信を見ることができるサイトです。

楠木 建(くすのき・けん)

 一橋ビジネススクール国際企業戦略専攻(ICS)教授。1964年、東京生まれ。89年、一橋大学大学院商学研究科修士課程修了。一橋大学商学部助教授、同大イノベーション研究センター助教授などを経て、2010年より現職。専門は競争戦略。『ストーリーとしての競争戦略』が20万部超のベストセラーとなる。他の著書に『「好き嫌い」と才能』『戦略読書日記』『逆・タイムマシン経営論』(杉浦泰氏との共著)などがある。

 

「松茸の土瓶蒸にタバスコをふりかけるようなもの」 名だたる企業が“サブスク”に失敗するワケ

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