唯一開催されるホテルでは即完売
結局、今年は都内のホテル1カ所のみの開催に。そのホテルは「グランドプリンスホテル新高輪」だ。
「東京の都心ということもあり、移動の際のリスクも少ないと判断したようです。会場の『飛天の間』はよく芸能人の結婚式が開かれており、十分な広さがある。座席数も減らすことでお客さんとの間にソーシャルディスタンスも保たれます」(前出・ツアー関係者)
公演は計4回で、宿泊付きプランは販売開始後、わずか3分で完売した。
「ディナーショーは会場ごとに人数のバラつきはありますが、1公演の売り上げが2000万円ほど。昨年と比べると約4億円の売り上げ減となり、40周年ツアーの分と合わせると、実に14億円以上の損失です。さらに会場のキャンセル料や、チケットの払い戻し手続き料などもかさんできます」(音楽関係者)
やれることをやっても“焼け石に水”状態
聖子もこの状況を危惧してか、8月にはトークショー、10月にはライブをそれぞれオンラインで配信した。
「オンライントークショーのチケットは4800円で販売しましたが、1日3公演の視聴者はのべ3000人で売り上げは1500万円ほど。次の配信は11月22日で、『お茶会』と称して聖子さんがイラストを描いた湯のみとお茶、お菓子が併せて販売されます。さらに全国ツアーで販売予定だったグッズをオンラインで売っている。ただ、ファンの多くは中高年のため、なかなかオンラインに馴染めず、『やり方が分からない……』という人も多い」(同前)
そうした中、大晦日には武道館でカウントダウンライブを決行する予定だ。
「出場が決まった紅白歌合戦と中継で繋ぐというプランも出ています。そのようにコロナ禍でやれることはやっているのですが、“焼け石に水”状態ですね」(前出・ツアー関係者)
痛手続きになってしまった40周年。聖子にとって「スウィート・メモリーズ」とはならなかった。