子育て後に「空っぽ」にならない3つの鍵
鍵1と鍵2は私が主宰するBYBSコーチングの「キャリア構築コーチング」でも話していることですが、今回はそこに鍵3を加えています。なぜならこれが想像以上に重要だからです。
鍵1「プランド・ハップンスタンス」をとる
女性にはいろんなライフステージがあります。中でも大きいのが妊娠、出産、子育て期間です。その間は子育てに専念することもあるでしょう。私も出産後2年間はボランティアを除き、子育てに専念していました。そしてそのときに聞いたある理論とその実践がその後の私の人生を形作っていきます。
この理論は男性よりもいろんなライフステージがある女性にこそ、ぴったりなのです。これがなかったら私は「何もない私」になっていたかもしれません。
その理論とは1999年にスタンフォード大学のジョン・クランボルツ教授が提唱した「キャリアは偶然の出会いで作られる」という新しいキャリア構築論「プランド・ハップンスタンス」です。従来の職業という一点を目指してそこから逆算して綿密な計画を立てて目標を達成するというキャリア構築法(「キャリア・アンカー型」と呼ばれます)とは対極にある考え方です。
プランド・ハップンスタンスの素晴らしいところは、社会の激しい変化を味方につけることができることです。「こんなふうに生きたいな」「人の役に立つ仕事をしたいな」という大体の方向性を決めたら、あとは自分の周りで起こること、自分のアンテナに引っかかるいろんなことに興味を示し、行動し、経験や知識という小さな点を増やしていく。
そして点と点、いろんな偶然をつなげキャリアを作っていく。子育てに専念しているときもこれなら将来に向けて小さな点を増やすという作業ができます。自分を止めずに社会の変化に合わせて自分をアップデートすることができます。働きながらも、ステップアップに向けてマイペースで点を増やすことができます。プランド・ハップンスタンスの詳細な使い方は本書を読んでいただけたら嬉しいです。