事故物件は地域を絞ってみていくと、いくつかの物件に不思議な共通点や、ゾッとする繋がりが見えてくることがあります。これまで、関東・関西・中部などの事故物件をご紹介してきましたが、今回は九州に焦点を当ててみましょう。
特に福岡県には印象的な事故物件がいくつもあります。以前ご紹介した、「北九州の“魔のトライアングル”」も強烈な物件ばかりでしたが、個人的に印象深いのは福岡市内にある元小学校の物件です。(全2回の1回目/後編に続く)
“校庭”で起きた不幸な死亡事故
そこは、かつて一世を風靡した女性アイドルの出身校でもあったのですが、5年ほど前に少子化の影響であえなく廃校になってしまいました。ただ、市の中心にあるせっかくの土地を活かさない手はないということで、自治体や企業が共同で跡地の再開発をすることになったのです。
もともと100年以上の歴史を持つ古い学校だったので、校舎は文化財的な価値も認められ、取り壊さずにそのまま活用されることになりました。一方、校庭の跡地には、高級マンションが建設されることが決まりました。
しかし、今年に入って、そのマンションの建設現場で作業員の方が亡くなる痛ましい事故が起きてしまいました。工事中の不幸な死亡事故とはいえ、元校庭はこうして事故物件となったのです。
2年前にも悲劇は起きていた
「建設中に作業員が亡くなるなんて、そんなに珍しくないこと」と言う人もいるのですが、一昔前の過酷なダム建設の現場ならともかく、今の時代、特にマンション建設中に死者が出るのはかなりの重大問題です。
とはいえ、私がその校庭跡地での死亡事故に注目したのには、他にもっと大きな理由がありました。それは2年前、その廃校の“校舎側”でも、既に殺人事件が起きていたからです。