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代替わり後はご体調が上向いていた

 確かに、昨年5月の代替わり後、皇后となった雅子さまの表情は自信に満ち、貫禄さえ感じるようになった。原動力となったのは、訪問先で待ち受けていた人たちの存在だ。

 公務の行く先々で笑顔で迎えられ、「皇后さま!」「雅子さま~」の歓声があがる。「来てくださってありがとうございます」という感謝の気持ちを伝える声掛けがとてもうれしかったようで、人目に付かない場所に来ると潤んだ目元にハンカチをあてた様子を、宮内庁担当記者は幾度も見たという。記者が話す。

コロナ禍のため、お誕生日の祝賀行事は取りやめに 宮内庁提供

「雅子さまの調子がいいときには、かねて苦手とされていた報道陣との接触機会を増やそうという動きもありました。公務の現場で、宮内庁担当記者と顔を合わせると、雅子さまの方から笑顔で視線を向けたり、視察先で陛下とともに雑談したりする場面が見られたためです。

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 雅子さまの体調が思わしくないときには、両陛下と報道陣の距離は離れた位置に設定され、取材時間も限定されたため、雅子さまの肉声を聞いたことがない記者が大半でした。しかし、調子が上向いてからは、独特の高い笑い声や、公務の案内役に質問する、少し早口の声が聞こえるようになっていました。