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ほぼ引きこもりになった女性の社会復帰をサポート

 半年前には25歳の由紀さんだけが定期的に会う相手だった。「ステイホーム」の生活でのめり込んだソーシャルゲームに仲良く興じていたが……。

「由紀ちゃんは緊急事態宣言の頃は元気だったんですけど、美容関係の仕事を業績悪化で解雇されて今はニートです。ほぼ引きこもりで、体の関係も半年近くないです」

 でも続いてはいますよ、と雅之さんは続けた。由紀さんの自宅の賃貸契約が切れるタイミングで、雅之さんが13万円の“駅チカ物件”を借りてあげることになった。加えて月10万円程度を渡すことに。雅之さんが新たな会社を立ち上げて由紀さんを社長にあてる予定で、パパ活のお手当ではなく報酬と位置づけ、「社会復帰をサポートしたい」という。

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 由紀さんとの関係の変化を反映するように、緊急事態宣言下で月100万円ほど課金していたソーシャルゲームの熱は冷め、今では課金ゼロになった。

 代わりに、新たな「本命」の登場で夢中になっていることがある。

「本命」の影響でヴィーガンに

「彼女はめっちゃマジで超いい子なんですよ! 優しくて、動物に愛があって。動物を殺したくないというので、僕も賛同して“ヴィーガン”になりました」

 彼女とは、現在のパパ活の「本命」、玲緒さん(29)だ。ヴィーガンとは完全菜食主義者のこと。雅之さんは玲緒さんの影響で、肉、卵、乳製品を断つようになった。特にコロナ以前は高級肉をはじめ外食中心で美食の限りを尽くしてきた雅之さんだが、今は自炊が中心だ。

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「ヴィーガンは話のネタとしても面白いし、体調が良くなった気がしますね。男性機能も菜食の人の方が色んな面で優れているという研究結果があるんです。僕はこれまで肉を食べなきゃという強迫観念があったんですけど、外食産業がどれだけ牛を殺しているんだという話ですよ。飼料となる穀物にしてもそのまま人間が食べるより遥かに必要だし、ハンバーガー1個分の牛肉を作るのに必要な水の量にしても……」

 ヴィーガンの話題になると止まらない。そして「玲緒ちゃんと料理を作るのは楽しいし、一緒にヴィーガンを勉強して体の関係もあって、充実しています」と語る。