――そんな一匹狼の田原さんですが、爆笑問題の2人とは「爆報!THEフライデー」(TBS系)を一緒にやられていますよね。また、別の形でテレビのバラエティーやドラマに出演する予定はありますか?
田原 ドラマのお父さん役とかでオファーはあったりするけど、なかなか判断が難しいんだよね。絶対にドラマに出ないわけじゃないけど、本当に今なのか、と思ってしまう。僕の中で、やっていい仕事とやっちゃいけない仕事のこだわりがある。そこに田原俊彦がいる必要があるのか、田原俊彦の場面を作れるのか、という。
やっぱり僕は歌手・田原俊彦だと思ってるから、それ以外の世界に飛び込むのは大変。「爆報!THEフライデー」は爆笑問題とのつながりで実現したけど、だからと言って何か他のものに出たいっていうわけでもないんだよね。
イブの夜を空けてくれている人のために
――田原さんの「本業」であるライブも、今年は新型コロナウイルスの影響で大きな影響があったと思います。ジャニーズ時代から41年間続けているコンサートも今年は縮小を余儀なくされたと聞きました。それでも12月のディナーショーを開催すると決めたのはどんな理由があったんですか?
田原 いまコンサートを開くリスクはゼロじゃないし、お客さんも半分しか入れられない。それで「どうする?」って考えましたけど、毎年クリスマスはトシちゃんのクリスマスパーティーということで、イブの夜を空けてくれている人がいる。無くすのは嫌だなと思ったんだよね。だから12月15日の大阪と、12月23、24日の東京はやることに決めました。入ってもらえるお客さんは少なくても、ステージはいつも通りやろう、と。
――ステージ演出にはやはりジャニーズ時代に学んだことが生きているんですか?
田原 僕の体の中には、ジャニーさんが入っている。「ここで音を止めるな」、「これだけ盛り上がったから、次はスローバラード」「ちょっと肩の力を抜くためにお笑いを入れよう」とか、ジャニーさんなら何て言うかなって考えながらね。
曲はアルバム曲を入れると400曲ぐらいあるので、引き出しはいっぱいあります。今でも『NINJIN娘』も『哀愁でいと』も歌いますよ。89歳になるおふくろが毎年コンサートやディナーショーに来てくれるのもモチベーションの1つ。おふくろを幸せにするのは、僕の義務だから。