――そんなに売れていても、合宿所生活だったんですね。一人暮らしをしたい気持ちはなかったんですか?
田原 合宿所も居心地がよくてさ、18歳から26歳までいたから、僕が一番長くいたぐらいじゃないかな。風呂一番、飯一番。部屋は一番でかいけど、帰って寝るだけ。バタンキューだから。夜な夜な遊びに行って、朝に帰ってきて、「ジャニーさんの部屋閉まってるな」って、バレないようにサーッと通ってね(笑)。「ヨッちゃんは? 実家か」「おっ、マッチもいないのか」って(笑)。
あの空間は、誰も邪魔できない自由な場所だからさ。それでも、仕事に穴開けたことは一度もない。それでジャニーさんも黙認してくれた。
「まあ、それなりに恋愛はしてました」
――田原さんといえば、芸能人の方から一般の女性まで数々の熱愛が報じられてきましたが、当時と今ではどう違うと感じますか?
田原 僕も、付き合ってることがバレちゃいけないなとか、バレたくないっていう気持ちはもちろんあったよ。でも、ちょいちょい遊びに行っちゃうからさ。週刊誌にはよく撮られたよ。困ったら「田原がどうせ何かしてるだろうから撮りに行け」みたいな(笑)。
それに僕は逃げなかったからね。その女の子と初めてのデートの日に撮られた時はさすがにビックリしたけどね。帰り道で「罠だったのかな?」って思っちゃうよね。
まあ、それなりに恋愛はしてました。ただ、それは公にしちゃいけないし、公にしづらい時代だった。アイドルといったって若い子たちですから、それはみんな恋もしたいし、遊びたい。それは昔も今も変わらないでしょ。そういう時期はみんなあると思うよ。
「今は不倫とか、やっつけられちゃうんだろ?」
――そう考えるとあまり変わっていないのかもしれません。近年はまたアイドルにクリーンさを求める雰囲気が強まってきた印象があります。
田原 ただ、僕がジャニーズにいた頃は遊ぶことがある程度許された時代で、今は不倫とかだと、みんなやっつけられちゃうんだろ?
ジャニーズ事務所を出たら出たで大変だけど、残ったら残ったなりに大変ってことだよ。後輩たちの手本にならなきゃいけないとかね。僕みたいに一匹狼で戦ってる人は周りから噛まれっぱなしだけど、それも段々慣れてくるんだよね。