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genre : エンタメ, 芸能

――来年2月で還暦という節目の年を迎えますね。

田原 還暦は田原俊彦の60'sアニバーサリーだからね。来年の4月には東京国際フォーラムで大きなコンサートを予定してるんで。うちのファミリーはみんな赤を着てくるだろうね。赤いバッグ持ったり。赤いショーツとか……は見れないけど(笑)。

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 この道を走り始めた時から、5年先ぐらいまでは読めても、30代、40代、50代なんていう景色は全く見えてなかった。60歳目前でこんなに歌って踊ってるなんて想像できなかったけど、現にやってる。誰か褒めてほしいよ(笑)。

 コンサートが続くとさ、ベッドから起き上がる時はさすがに体中痛いのよ。もう、「大丈夫かな」っていうぐらい。それでも会場にパーンって行くだろ。そうすると怖いよね。田原俊彦、もうモード入ってるから。音が出たら、踊っちゃうんだよね。それで終わった後にまた痛い思いをするんだよ。だから年齢なんて数字でしかなくてさ、年金だってこんな先延ばしになるんだから、隠居もしていられないわけ。

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「いつか足も上がらなくなるんだからさ」

――そんな田原さんでも、これまでに「引退」の二文字が頭をよぎったことはあるんですか?

田原 引退を考えたことはないね。だって、僕は歌って踊ることしかできないから。それを放棄したら生きていけないじゃない。僕が急にどこかで普通に仕事しはじめたらおかしいだろ。それに僕に言わせれば、引退は人間辞めろっていうことだからさ。

 それに芸能の仕事の引退って言っても、それは需要があればの話。「僕はスターだ」と自分で言っても、誰にも認められなかったら必然的に引退になる。だから僕は、本気で勝負しなきゃ駄目なのよ。

 だってコンサート8000円、ディナーショーなんて4万円だよ。それだけのお金を払って来てくれる人たちのために、これでもかっていうぐらいエンターテインメントを見せないと失礼でしょう。今は脚も上がって三回転できるけど、いつか足も上がらなくなって回れなくなる日は来るんだからさ」

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 田原俊彦、59歳。33歳でジャニーズ事務所を飛び出してからは苦難も多かったが、その前人未踏の道を自力で切り開いてきた彼は、アイドルであると同時に「時代を先取りしすぎた男」だ。そのキャリアは日本の芸能界を生きる後輩たちにとって希望でもあるのかもしれない。

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