(2)GO TO EAT ならぬ EAT TO STAY を行う
自粛要請で大きなダメージを受ける業種の一つが外食産業です。そこで「食べに行く」のではなく、「テイクアウト」あるいは「出前」にポイントを付与するのです。感染リスクが減るだけでなく、自粛期間中、家族のために毎食ごはんをつくる手間も省けます。お店の方や配達員の方には感染予防対策をしっかりしていただく必要はありますが、内食需要を喚起することで雇用を守ることもできます。
もう一つ、外食産業を守るために提案したいのが「プレミアム食事券の事前販売」です。1月から2月の間に、3月から使える食事券を自治体が販売しておけば先に現金収入を得ることができ、そのお金を自粛期間中に事業者に回すことだって可能です。そのうえ自粛明けの外出需要を喚起することもできるので、一石二鳥です。
(3)GO TO TRAVEL ならぬ TRAVEL TO STAY を推奨する
もう一つ、自粛要請で大きなダメージを受けるのが観光業界です。「GO TO トラベルをやめろ!」と叫ぶのは簡単ですが、ホテル・旅館業や旅行会社などだけでなく、鉄道会社、観光バス会社、日本を代表する航空会社であるJALやANAでさえ、このままでは持たないかもしれません。
そこで、家族やカップルなど少人数での2週間以上の長期滞在の旅行、すなわち「巣ごもり」のためのホテル・旅館利用だけを認めるのです。外食は原則禁止で、3食ルームサービスか出前、テイクアウトですませる約束にします。そうすれば感染リスクを減らせますし、リモートワークだって可能です。
といっても、1日中部屋に監禁状態では心身が持ちません。そこで少人数での散歩やスポーツ、買い物などはOKとします。たとえば鄙びた温泉旅館に長期滞在して、気ままな散歩や部屋での読書を楽しめば、文豪気分が味わえます。十分な感染予防対策を取りつつ、北海道でウインタースポーツを楽しむのもいいですし、沖縄の海辺のリゾート地でセレブ気分を味わうのもいいでしょう。
また、2月は受験シーズンです。厳冬の時期くらい学校は休校にしていいと思いますが、受験生たちは試験会場まで行かねばなりません。そこで遠方から試験を受けに来る受験生向けに格安で「長期滞在受験生パック」を販売します。これならホテルで追い込みの勉強をして、本番に臨むことができます。自粛期間中なら電車も空いていますし、試験会場でも対策を十分に取れば、感染リスクも下げられるでしょう。
(4)テレビは「巣ごもり特番」で社会を元気づける
1回目の緊急事態宣言の期間は、テレビをつけると「コロナ、コロナ」で、とくにワイドショーが社会不安を煽ったと批判されました。もちろんコロナについて報道することも大事ですが、それより「お笑い番組」「歌番組」「感動バラエティ」「映画」など楽しい特番を増やして、明るく自粛期間を過ごせるよう社会を盛り上げるべきです。
また、ずっと家にこもると運動不足になるだけでなく、人と接しなくなるために不眠症や認知症、うつ病が増えると指摘されています。これを防ぐために、みんなで一緒にエクササイズをしたり、頭や体を使ったりする番組を増やすといいのではないでしょうか。経済を落ち込ませないために、ネット通販やEAT TO STAY、TRAVEL TO STAY等を後押しする放送もしてほしい。とにかくテレビは、自粛期間中に社会を冷え込ませないことが一番大事です。