医療関係者の疲弊を防ぐために……
このように楽しく巣ごもり期間を過ごしつつ、自粛明けの明るい春を待つのです。3月、4月は新生活がスタートするシーズンでもあります。それに向けて新春セールを仕込んでおけば、さらに経済をアップさせることも可能でしょう。
もし1年でコロナが終息しないのなら、毎年2月は「巣ごもり期間」として、恒例にすればいいのです。そうすれば、インフルエンザやノロウイルスなど冬に流行する他の感染症も抑えることができるでしょう。突然の緊急事態宣言だから、みんなどうすればいいかわからなくなってしまうのです。2月に自粛要請が出るとわかっていれば、社会全体で備えることができるはずです。
また、一定期間自粛をすることで、コロナ闘病の最前線で奮闘している医療関係者の応援にもなります。今、医療関係者のみなさんが疲弊しているのは、重症者が増えたことだけでなく、コロナとの闘いに終わりが見えないことも大きいと思うのです。「2月になれば感染者が減る」という希望が見えれば、医療関係者の方々の励みにもなるのではないでしょうか。
経済を破壊することなくコロナ禍を乗り越える
一方、年末年始から自粛期間中にかけて、政府や自治体は医療体制の崩壊を防ぐために、コロナ病床、療養病床の確保、ナース・ドクター、保健所職員などの人材確保に全力をつくすべきです。
欧米より一桁も二桁も感染者・重傷者が少ないのに医療が逼迫するのは、日本の医療システムが硬直しているからだという指摘があります。どうすれば医療崩壊を防ぐことができるのか、政府、自治体、地域医療の責任者たちは知恵を絞り、自粛期間中に汗をかくべきです(森田洋之「『医療崩壊』を叫ぶほどに見えなくなる『日本医療の根本の問題』」アゴラ2020年12月9日)。
「そんな都合良く行くか」と多くの人からお叱りを受けるかもしれません。しかし、私は具体的な提案もせず、ただ批判ばかりするのは好きではありません。それに「経済よりコロナ対策を優先すべき」「コロナ対策より経済を優先すべき」というどちらの主張も、極端な意見であり、非現実的だと思います。
どうすれば経済を破壊することなくコロナ禍を乗り越えることができるのか、みんなで知恵を絞り、政府に実行を迫るべきではないでしょうか。