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切断された頭部は猫砂をいれたクーラーボックスに…死刑判決を受けた白石被告の残忍な犯行

座間9人殺害事件 法廷傍聴レポート

2020/12/16

genre : ニュース, 社会

 2017年10月に神奈川県座間市のアパートで男女9人の遺体が発見された事件で、強盗や強制性交等殺人などの罪に問われている白石隆浩被告(30)の裁判員裁判の判決公判が12月15日、東京地裁立川支部(矢野直邦裁判長)で開かれた。矢野裁判長は、検察側の求刑通り、死刑を言い渡した。

白石隆浩被告 ©文藝春秋

緑の作業着のような服を着て、白いマスクをしていた

 白石被告は「死刑判決が出ても控訴しない」などと述べているが、弁護側は控訴を検討している。16席の一般傍聴席を求めて、435人が並んだ。約27倍の倍率だった。

 白石被告は公判中、ずっと同じ緑の作業着のような服を着て、白いマスクをしていたが、この日も同じ姿だった。判決を言い渡される時、矢野裁判長に促され、証言台に立った白石被告は、「座ってください」と言われ、席についた。そして主文は後回しにし、判決理由から読み上げた。その瞬間、死刑判決の可能性が高まり、傍聴席には緊張感が漂った。その後、判決理由を述べ終わると、裁判長は「死刑」と言い渡した。

 裁判長 主文は聞こえましたか。

 白石被告 はい。聞こえました。

 裁判長 控訴する場合は2週間以内に東京地方裁判所で手続きをしてください。

 白石被告 (うなずく)

 その後、白石被告は被告席に戻った。筆者にはいつもよりゆっくり歩いていたように見えた。一方、閉廷時に裁判官や裁判員に向かって起立した後の着席は、いつもよりも早めと感じた。

白石被告の裁判員裁判の判決が言い渡された東京地裁立川支部の法廷。奥中央は矢野直邦裁判長 ©共同通信社

白石被告は「死刑でも控訴しない」

 結審の時に、裁判長に「他に何か言うことは?」と聞かれて、白石被告は「ありません」と静かに語っていた。この日も一言応じただけだった。被告人質問で「死刑は怖いか?」と検察側に聞かれて、「怖い」と答えていた白石被告だが、「死刑でも控訴しない」と、各メディアの取材に述べている。理由は、「親族に迷惑をかけたくない」というものだ。

 判決によると、死刑という量刑になった理由について、「まず何よりも、9名もの若く尊い命が奪われ、女性の被害者8名は強制性交までされたという本件の被害結果は極めて重大」であり、被害者らの遺体は「ばらばらに解体された後、ごみとして投棄され、切断された頭部等は猫砂をいれたクーラーボックス等に入れられた状態で被告人方から発見された」として、「死者としての尊厳も踏みにじられている」として、遺族の処罰感情が高いとした。被害者参加型論告のときも、6組の被害者遺族のうち、5組が「死刑」という言葉を出していた。