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日本一有名!? おなじみ「例のプール」の間取りは…@都内

 

 東京副都心に所在する、とあるマンションの一室の間取り図。東京メトロの駅から徒歩5分と、利便性と豪華さを兼ね備えた、まさしく「豪邸」そのものである。

 これを見て「ピン」と来る人がいたとしたら、その人は映像作品から間取りを思い浮かべる上級者だ。

 広々としたリビングやダイニング、ラウンジに加え、螺旋階段を上がれば豪華な寝室もある。が、この間取りの最大のポイントはそこではない。都会のビルの一室にもかかわらず、約20畳の広さの「プール」が鎮座していることだ。

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 このプールというのが実は、バラエティ番組やイメージビデオ、そしてアダルトビデオの撮影にも利用されていることで有名なロケーションなのである。あまりに頻繁に見かけることから、主に男性視聴者から「例のプール」と呼び親しまれている。映像撮影に使えるプール自体が、東京23区では希少なのだろう。

 マンション部分を含め、元々はセレブ向けに住宅として賃貸されていたのだが、現在は撮影用の貸しスタジオになっている。特徴的なガラス天井からは自然光が射し込み、都心とは思えない開放感がある。

写真はイメージです ©iStock.com

 とはいえ、元来はプライベート目的で設計されたプールであり、競泳ができるほど広いわけではない。だからどの映像作品でも、画角などのカメラワークに苦心の跡が見て取れる。曇天の日に撮影を強行した作品もある。

 ところでこの貸しスタジオ、個人や団体が借り受けられる「パーティプラン」もあり、こちらは3時間の料金が6万円から。ちょっとした「ご休憩」には高すぎるけれど、「男の夢」を叶える値段だと考えれば、常識外れに高いわけではない。

 そういえば何年か昔、「インスタ映え」するということで、「ナイトプール」が社会現象になったことがあった。若いOLや女子大生が集い、都心ホテル最上階のナイトプールは大盛況。たかがプールに入るのに1万円も払うのだから、景気の良い話もあると思ったものだ。

 さらにさかのぼって何十年も昔、まだ潮干狩りができた頃、市民の憩う場所は東京湾だった。男女で目論見が多少違えども、「水辺」への欲求というのは、都市住民に普遍的なものなのかもしれない。

 プール付きの家に暮らすことは難しいけれど、一生に一度くらい、こういうところで贅沢な水遊びをしてみたいものである。

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記事内で紹介した写真は「こちら」からまとめてご覧いただけます。

事故物件vs特殊物件 こんな間取りはイヤだ⁉

間取り調査委員会

 

2018年12月24日 発売