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2020/12/27

genre : ニュース, 社会

「それでも神戸山口組は降参しないはずだ。神戸山口組組長の井上(邦雄)は『最後の一人になってもやり抜く』などと発言していることも伝わってきている。先行きはどうあれ、引けないのが実情ではないか」(警察当局の幹部)

 山口組分裂の内情に詳しい指定暴力団幹部は、警察当局の幹部同様に、「(井上は)最後までやり遂げるのではないか」と強調する。

「神戸山口組が押し込まれているとはいっても、『親分に最後まで付いて行く』と発言しないまでも、強い気持ちを持っている若い衆は必ずいるはず。自分のために命を懸けようというのに、神輿として担がれている人は自分から辞めるとは言えない」(指定暴力団幹部)

神戸山口組の井上邦雄組長 ©時事通信社

苦境が続く神戸山口組

 神戸山口組にとって、今年は組織の縮小が続いた。

 神戸山口組は2019年12月、組織内の重鎮と言われた舎弟頭補佐の太田守正が引退を表明。自ら率いていた太田興業を解散させた。太田の引退後も、神戸山口組の発足時から幹部として名を連ねた直参組長らが続けて引退を表明し、動揺が広がった。

 さらに、最高幹部として神戸山口組の組織運営にあたっていた池田組が今年7月、神戸山口組を離脱。前後して神戸山口組の中核組織、山健組もほぼ半分の傘下組織が離脱した。

 その後、やはり最高幹部の一角を占めていた正木組組長の正木年男が引退を表明。木村会は組織ごと山口組へ移籍した。池田、正木ら直参組長らの離脱や引退は10人以上となっている。神戸山口組の縮小は否めなかった。

特定抗争指定は新年も継続へ

 山口組分裂後、離脱したグループが神戸山口組を発足させた際に、暴力団対策法の規制の対象から外れないよう、改めて同組を指定暴力団に指定した経緯がある。同組から任侠団体山口組(現・絆会)が離脱した際にも同様の措置を取ってきた。

 しかし、現在のように離合集散が繰り返される事態になり、警察庁幹部は、「分裂や離脱は認めていない。一時的な内紛かもしれないし、元に戻る可能性もある。いずれの組織についても現行の暴対法の規制の対象」と強い姿勢を示している。

 さらに、「山口組と神戸山口組の対立状態は継続している」と強調。特定抗争指定暴力団としての指定期限が2021年1月で切れるため、さらに3カ月延長し2021年4月までとすることを決定している。(敬称略)

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