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《2021年は何が売れるのか?》現役転売ヤーが語った「アフター“コロナ特需”の狙い目」

 2000年以降、転売市場は拡大の一途をたどっている。新しい時代の潮流に適応した"転売ヤー"たちはどうやって稼ぎ方を変化させていったのだろうか。現役の転売ヤーであるC氏はこう語る。(全2回の2回目/前編を読む)

利益率最強の商材といえば

「いまは趣味が細分化して、1990年代のような国を挙げてのブームが本当に減りました。2000年以降で大きな商材といえば、アーティストやアイドルのライブチケットでしょう。ライブ会場で定価以上で売る"ダフ屋"もいますが、僕らはネットで売っていました。

大ブレイクした「鬼滅の刃」とコラボした商品は軒並み高額で転売された

 チケットの入手方法はシンプルで、友人の住所を借りて複数のファンクラブなどに入り、チケットを大量に購入する。ジャニーズやLDHのグループはまず定価割れすることはないので、買えば買っただけ儲かる。運がいいと8000円のチケットが1万円を超えたりするので、利益率で言えば転売商材で最強でしょうね」

 AKB48がアイドルブームを巻き起こした2000年代半ばからは、チケットに加えて握手券や生写真も転売の対象になった。

AKB48の生写真を偽造して……

「AKBの総選挙が始まった2009年頃から、握手券が取りづらくなって定価以上で取引されていることに目をつけました。定価は1枚1000円ほどですが、前田敦子さんのような当時の人気メンバーは5000円以上の値がつく。握手券の発売が先着順だった頃は、発売日の開店に並んで大量にCDを買っていました。しばらくして握手券が抽選になったのですが、それでも『買えば買うだけ儲かる』状態は変わらず。友人の名義を借りたりして、大量に購入してました」

握手会での前田敦子 ©️文藝春秋
こちらはSTU握手券の束。1枚で握手と会話が数秒できる

 C氏は、完全にブラックな手法も取っていた。

「AKB48の握手会場には、CDについている生写真をトレードするスペースがあります。そこに、偽造した生写真を作って持っていき、本物とトレードするんです。本物なら1万円するレアな生写真を自宅のプリンタで複製して、会場で5000円から1万円の価値のある本物の写真と交換。あとはそれをオークションなどで売るだけ。プリンタでの複製は原価100円ぐらいですけど、一度もバレませんでした。それだけで400万から500万円は儲けたんじゃないかな」