「美少女戦士セーラームーンCrystal」の流れを汲む〈デッド・ムーン〉編を描いた劇場版「美少女戦士セーラームーンEternal」が公開される(前編は1月8日(金)から、後編は2月11日(木・祝)公開予定)。

 1991年の連載開始以来、日本だけでなく全世界で熱狂的に愛されてきた「美少女戦士セーラームーン」。連載・テレビアニメが終了した後も、ミュージカル公演や展示会、オフィシャルショップの開設など、人気が衰えることはない。

 

 なぜこんなにも人々の心をつかむのか。セーラームーン/月野うさぎを演じ続ける三石琴乃さんに「美少女戦士セーラームーン」の魅力について聞いた。

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(取材・構成:相澤洋美)

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“セーラームーンの遺伝子”としての使命感

―今回の劇場版最新作は、2014年から16年にかけて放映されたアニメ「美少女戦士セーラームーンCrystal」の4期〈デッド・ムーン〉編の映画化とお聞きしています。25年ぶりの劇場版ということですが、どのような思いで挑まれたのか教えてください。

三石 「美少女戦士セーラームーンCrystal」は、原作準拠で物語の深層を描くアニメーションとして2014年からウェブで先行配信されたあと、地上波で放映されました。

「美少女戦士セーラームーン」は1991年に雑誌「なかよし」(講談社刊)でマンガ連載が始まり、その翌年の1992年にTVアニメ放映がスタートしました。

 原作は恋する乙女の悩みや葛藤が出てくる少女マンガの王道作品ですが、TVアニメシリーズでは、東映動画(現・東映アニメーション)の王道の女の子向け作品として、わかりやすさや夢を与えるストーリーが重視されています。

三石琴乃さん

「Crystal」は1992年から97年まで続いたTVアニメのリメイク・続編ではなく、「原作のアニメ化」として制作されました。それまでのキャストとスタッフが一新され、私だけが続投というキャスティングで。スタッフの方から「三石さんには、“セーラームーンの遺伝子”として参加していただきました」と言っていただき、使命感のようなものを感じました。

 ですから、同じ作品なんですけど別次元の別作品というイメージで、90年代に作り上げてきた作品を1回ゼロにして、あらためて新しい仲間と新しい作品を創るという気持ちで、私自身も挑みました。そういう意味では、今回もまた新たな気持ちで参加させていただき、「新しい」作品が生まれたと思っています。