ホテル評論家として2020年の1年間でホテル・旅館に宿泊したのは約220泊。コロナ禍という状況で、「泊まってよかった」といえるホテルの条件は変化したのだろうか――。「1月~4月編」、「5月~8月編」、「9月~12月編」と3回に分けてお届けするこの企画。9月~12月編の今回、9月から始めよう。

■09月08日(火)カフー リゾート フチャク コンド・ホテル(沖縄県恩納村)

https://www.kafuu-okinawa.jp/

 

 このホテルの魅力は贅沢空間と超絶海眺望。海を染めるオレンジ色の夕陽がキレイなホテルとしても全国区の人気だ。リゾートオフィスにすら早変わりしそうな広々バルコニーも嬉しい限り。ベッドや調度品のクオリティも高いが、照明スイッチの表記など利用者目線にも感心。

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 ハイレベルな広々ベッドメイクは感動的だが、一般的に専門会社からの派遣も多いハウスキーパーさんを自社雇用していると聞いて納得。ディナーは「Wine & Dining The Orange」がオススメ。シェフの気遣い溢れる一皿一皿には、五感に訴えるストーリーがある。

■09月14日(月)レフ大宮byベッセルホテルズ(さいたま市大宮区)

https://www.vessel-hotel.jp/ref/omiya/

 

 最近注目しつつ様々な施設へ出向いているベッセルホテルだが、大宮駅至近にサブブランドホテルとして新規開業したとのことで出向いた。同サブブランドは熊本に続く2軒目だが、精度がアップしていて唸るところ多し。客室テーブル&チェアは全てジャストサイズで、コンセントのポジションもニクい。新しいホテルだけにネットスピードも秀逸だ。

 

 フリードリンクのロビーラウンジも各テーブルにコンセント完備。仕事を持ち込んでも客室で原稿を書いて時にラウンジへ移動、サウナ&冷え冷え水風呂など気分転換のできるホテルとしても秀逸。ポテンシャルの高いテレワーク・リモートワーク向きホテルといえる。

■09月16日(水)唐津 網元の宿 汐湯凪の音(佐賀県唐津市)

 https://shioyu-naginoto.jp/

 

 唐津の海岸にある素敵な旅館は客室もモダン。あいにくの雨だったが海岸旅館の庭園と雨音はまるでタイムマシンのよう。露天風呂自慢の貸切風呂にはなんとサウナ、そして内風呂が。当然内風呂には冷水を張る。

 

 夕食は呼子の活イカ、のどぐろのしゃぶしゃぶそして地酒に唸る。そんな夕食でとても素敵なスタッフの方に出会う。その場の空気を変えてしまうようなゲストを笑顔にするサービスは、旅を豊かな時間にしてくれる。