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「facebookで知らない人からの友達申請が増えた」 直木賞を受賞した作家の“意外な変化”とは?

source : 本の話

genre : エンタメ, 読書

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大島 わたしは、あまり緊張しなかった。すでに去年の3月の義太夫発表会ですごい限界を超えた緊張を味わっていたので、案外平気でした。ただ、あんなに沢山の人がテレビや新聞を見ると思わなくて。会見のこと、みんなに言われるでしょ?

川越 はい、めっちゃ言われます。

大島 会見で髪の毛がはねてたこと、どれだけ沢山の人に言われたことか(笑)。私は取らないと思ったから、すごい適当な格好で行ったんだよね。だから、たとえ取らないと思っていても、当日はちゃんとした格好でいるべきだと、候補者にはアドバイスしてあげようと思っていました。

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川越 あと、7日早く言って欲しかったです(笑)。

大島 川越さんは、会見場で文春の人から服を借りたんだって? 

会見冒頭で芥川賞の古川真人さんと並んだ時はカーディガン姿だった(写真:深野未季)

川越 僕も取ると思っていないので、ユルユルな格好でお待ちしていたんです。受賞のお知らせを頂き、慌てて記者会見に行ったら、文春の方から「いくらなんでもカーディガンはないでしょ」と言われて。宣伝を担当している方にジャケットをお借りしました。うまい具合にサイズがピッタリでよかった(笑)。

大島 わたしよりひどいよね(笑)。

単独での質疑応答時は、文春社員から借りたジャケットを着用!(写真:深野未季)

川越 受賞した実感がまだないんです。本当に、どっきりカメラの手が込んできているような感じで。大島さんはいかがですか?

大島 いまでも実感はないです。お花はたくさんいただきましたよ。玄関にはみ出すくらい。

川越 花って、世話をしても枯れていくのを見ているしかないので、切ないものですね。

大島 あと、出身高校が興奮して学校に横断幕を張ってくれたんですよ。「大島真寿美 祝 直木賞受賞」みたいな。それを知り合いが写メで送ってくれるのが、なんとも恥ずかしいというか。川越さんは、どんな反響がありました?