昭和34年(1959年)創刊の総合週刊誌「週刊文春」の紹介サイトです。最新号やバックナンバーから、いくつか記事を掲載していきます。各号の目次や定期購読のご案内も掲載しています。

これぞ京都ならでは! 洋食で飲める4軒

関西グルメ誌「あまから手帖」編集長が通う「京都、和食じゃない美味い店」

2017/10/13

genre : ライフ, グルメ

オーセンティックバーの絶品ナポリタン

 最近の大ヒットといえば、木屋町二条の『Bar K6』。以前から、こちらの玉子サンドが好物で、2軒目、3軒目にと何かと足の向くバーだったのだが、18時の開店直後に訪れてビックリ。洋食メニューがこれほど充実していたとは。

バーで洋食なら「Bar K6」へ

 オーナーの西田稔さんが「喫茶店の懐かしい味を狙っている」と薦めてくれたナポリタンを食べて瞠目した。スパゲティーニのアルデンテの具合、完璧。焦がしケチャップは洗練された甘みで、バターの風味でトマトの香りがふくらみ、一層華やかになっている。喫茶店の、というよりは、リストランテで出てきてもおかしくないモダンな味わい。正直、今まで食べたナポリタンの中で、ぶっちぎり旨かった。それをブルックリンラガーIPA片手に味わえるなんて“口福”至極だ。2杯目はウイスキーベースのカクテルを選び、ハンバーグと合わせてみた。噛めば流れ出す肉汁、コク深いデミグラスソース。そこに重なるウイスキーのスモーキーな薫香。いやはや、こんなマリアージュがあったとは! 

 しかし、こちらのデミグラスソース、バーの域を超えている。聞けば、厨房でシェフが牛骨を焼くところから3日かけてとるそうな。シェ、シェフ? なんでもできる器用なバーマンの料理に出合うことはあるけれど、オーセンティックバーにシェフとな。

ナポリタンとハンバーグは必食

 U字とI字のカウンターが2本走る店内は38席と大箱で、バーの重厚感がありながらも、ダイニングの風情。開店は23年前、巣立った門下生数知れずの、京都屈指の名門バーは、飲み足りないからと2軒目に行くだけではもったいない。洋食で飲みたい気分の夜、1軒目にも全力でお薦めしたい。