ドラマ制作者の中で評価が高い長瀬
「長瀬さんは、2020年8月くらいから役作りのために増量と筋トレに励んでいました。しかもすごいのは、張りぼてのように見た目をデカくしただけじゃないってことです。レスラーとして戦う試合シーンもあったのですが、『これだけ動けるんだったらプロレスラーとしてもやっていけるんじゃないか』というくらい、いい動きをされていました。これが長瀬さんの最後のドラマになるなんて、惜しすぎますよ」(ドラマ関係者)
主演作を次々にヒットさせてきた長瀬。彼の俳優としての評価は、スター揃いのジャニーズ事務所にあっても、群を抜いている。
「固定の熱狂的なファンを持っているジャニーズタレントは、ある程度の視聴率を見込めるのでドラマ出演が決まることが多い。でもジャニーズは身長160センチ台前半の華奢なタイプばかりなのが、制作側からすると悩みどころで……。
最近では新垣結衣や中条あやみ、長澤まさみ、杏など170センチ前後の高身長女優はざらです。彼女らはヒールを履くと180センチ近くになります。ジャニーズではスタイルのいい木村拓哉でも170センチ台半ばですから、相手役女優の背が高いとヒールを履かせられない。
その点、長瀬さんはほとんどの女優より背が高いのでそんな気遣いはいりません。ジャニーズには珍しいワイルド系で、むさ苦しさも表現できる。ドラマ制作者の中では評価が高いですよ」(テレビ誌記者)
ドラマ初出演で浜崎あゆみと運命の出会い
長瀬はいかにして、俳優として独自の地位を築いたのか。長瀬がジャニーズ事務所に入所したのは1991年、中学1年の時。俳優デビューはわずか2年後の「ツインズ教師」(テレビ朝日系・1993年)だった。
「フジテレビとTBSがドラマの高視聴率を競っていた時代で、その他の局のドラマも出演者たちは豪華でトレンディでした。『ツインズ教師』では高嶋政宏と石黒賢が対照的な双子の中学教師を演じ、そのほかにも鈴木京香や、お笑い芸人で『進め! 電波少年』(日本テレビ系)で人気沸騰中だった松村邦洋も出演していました。
長瀬は中学3年の生徒役で出演しましたが、同級生として当時は売れないアイドルだった浜崎くるみ、後の浜崎あゆみが出演しています。浜崎にとってもこれが女優デビュー作でした。この2人が後に芸能界きってのビッグカップルとなるわけですから、すごい縁ですよね」(前出・スポーツ紙記者)
この後、長瀬は1994年5月にバックダンサーなどで活動していたTOKIOに加入。ボーカル&ギターとして、同年9月に「LOVE YOU ONLY」でCDデビューした。しかし、音楽活動は伸び悩んだ。