――迷いがふっきれた結果が15年の2度目の『M-1』決勝進出につながったわけですね。
山本 そうだと思います。まぁ、そのマシンガンズさんは今めちゃくちゃ迷走してますけど。
関 別にオチが欲しいから言ったわけじゃないですからね(笑)。
山本 ゴミの人と発明の人になってもう…あの人たちの好きなことって何だったんだろうね。発明しては捨てている。
関 創造と破壊か…。最高のコンビだな。
『M-1』決勝ネタ「なんでも太らせる能力」の作り方
――15年の『M-1』決勝で披露したネタ「なんでも太らせる能力」は、お客さんのウケが抜群に良かったと思います。あれはどうやってできたんでしょうか?
山本 最初は落語の「寿限無」を全部、若者が好きなものに変えていくってネタだったと思います。「ネイルネイル除光液売り切れ…」みたいなこと言ってましたね。たしか最初にネタを作った時は、さっき言った迷走期の時で、デブネタを封印していて。でも、事務所の移籍もあって迷いが吹っ切れたことで、「あれをデブネタにアレンジしてみようか」ってなって出来たネタだったんです。
山本 当初はボケとツッコミも逆だったんじゃないかな。タイムマシーン3号としての形がちょっとずつできてきた頃だったんだと思います。
関 ただ、最近になって『有吉の壁』で、その形が崩れ始めてきて(笑)。
山本 バットを短くもってヒットを打つのが我々のスタイルだと思っていたんですけど、それに対して「はぁ?」って言ってきたのが『有吉の壁』ですね。
関 『壁』は違うスポーツでしたね。野球じゃなくてK-1でした。バットを短く持つうんぬんの前に、バット自体使用禁止。素手で戦わないとダメ。ただ、僕らも20年やってきていろんなところがコリ固まっていたんだと思います。その長年のコリをいま有吉さんにバリバリにはがされている感じですね。「あれ、こんなに動くんだ。俺の肩」って。
山本 「痛い」って言ってるのに全然止めてくれないんだよな…。(#2に続く)
写真撮影=文藝春秋/深野未季
タイムマシーン3号/山本浩司(ツッコミ担当)と関太(ボケ担当)のコンビ。山本は1979年6月22日新潟県出身。関は1979年8月5日群馬県出身。東京アナウンス学院のクラスで余っていた2人が出会い、2000年に結成。
2005年『爆笑オンエアバトル』で番組史上2回目の満点を獲得。『M-1グランプリ』では05年、15年に決勝進出。16年には『キングオブコント』でも決勝に。最近は日テレ系『有吉の壁』でも活躍中。