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伸晃氏が露わにしたコロナ禍での「格差問題」
そして今回である。期せずして伸晃はコロナ禍の格差問題を世間に訴えてしまった。政界へ与える影響力の大きさ。
しかも今回の件はさらに流れが酷い。というのも菅首相の「生活保護」発言を思い出してほしい。
1月27日の参院予算委員会で首相はコロナで生活困窮する人たちへの支援について「最終的には生活保護」と答弁。
「最終的に生活保護があるというのは、当たり前の話なんです。ただ国民が求めているのは、こういう答えではなかったはず。生活保護を受けないで済むための政策が必要だったのに、それがないから菅首相の答弁が投げやりに見えてしまいました」(社労士のコメント・東スポ1月30日付)
生活保護を受けないで済む政策議論も必要だと思うが、生活保護を受けるのは国民の権利でもある。それなら自民党は受給しやすくしてきたかと言えばそうではない。むしろハードルを高くしていた。
総裁選での伸晃氏の「ナマポ」発言
石原伸晃氏は先にも書いた2012年の自民党総裁選に出馬中、「報道ステーション」で生活保護のことを「ナマポ」というネットスラングを使って語った。あれも生活保護に対するバッシングを高めた一因ではなかったか?
あれから8年以上経ち、時の首相が「最終的には生活保護」と突如言いだすなか、伸晃氏はコロナに感染するとすぐに入院。リアルな格差を見せつけた。世の中に問題提起をした。またしても自分では思ってもみなかった役割を果たしたのだ。石原伸晃最強説である。
政界は石原伸晃を中心にまわっている。
本人の意図していないところで。