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彼氏よりもパパ活を選ぶ 母子家庭で育った女子大生

――女性が18歳以上であれば、性交渉でお金をもらう、いわゆる売春であっても刑罰に当たりません。一方で、既婚者のパートナーにばれると不倫として金銭を要求される可能性はありますね。

志駕 そうですね。ただパパの奥さんにばれたとしても、大学の同級生など彼女たちの周りの人間には本人が言わなければばれないんじゃないでしょうか。

 彼女たちが公にされて困るのは親や大学です。事が大きくなれば就職にも響きますから。

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――なるほど。では注意すれば、ばれるリスクは少なく過ごせそうですね。

志駕 時にはばれますけどね。相手として多いのは、一緒にいる時間が長い彼氏のようです。

 取材した22歳の女子大生は、彼氏にばれて一度はパパ活をやめた方でした。彼女は彼氏とのお付き合いを優先したのですが、彼が疑心暗鬼になってしまい、DVっぽく責められることが続いたそうです。

 でも彼女が何よりも困ったのはパパ活をやめたことで減っていくお金です。生活にも影響が出て、とうとう「彼氏と付き合っていてもお金は増えないし、メリットがないから」と、別れてしまう。そしてパパ活を復活させるんです。

「普通の恋愛ができなくなった」

 彼女はそう言って、将来について不安そうにしていました。それに就職希望でしたから、パパ活をやめた後、社員としての収入だけで生活をコントロールできるか、わからない様子でしたね。

――その女性はなぜパパ活を始めたんですか?

志駕 奨学金が理由です。大学に進学した後、奨学金の返済や生活費でお金に困ったそうです。でも、母子家庭で育ったから、母親に経済状況を打ち明けて頼ることができなかった。かといって、バイトに明け暮れると学業についていけなくなります。

©iStock.com

 そこで最初に選んだのが高い時給をもらえるキャバクラでした。でも肌に合わなくて、ラウンジに勤め先を変えーー。そこでお客さんに誘われて愛人のような関係になり、やがて本格的にパパ活に手を出すようになったんです。

――パパ活にたどり着くまでがあっという間ですね。

志駕 こういう話って、パパ活をしている女性と話すと普通に出てくるんですよね。

 私自身、最初はパパ活に対して、どこか信用できない気持ちを抱えていました。でも実際に話してみると、いままで出会ってきた女性と変わらない方たちばかり。そこに、パパ活に手を出さないと生きていけない切実さを感じましたね。

 もし私が、彼女と同じ立場だったら「パパ活はやらない」と断言することができない。そのくらいお金に困っている現状があるんだと思います。